2018年12月01日
A773:das ‘Adler’ から発展した キテレツ・ロッド構想
どうも、モッズおじさんです。
一部のバスヤラウの間では話題騒然・20gのルアーをオーバー20mキャストできちゃう POLANO 渾身の das ‘Adler’ は
本日岩手に旅立っていきました… コレは 究極の野池マスターロッド です
今日は土曜日なんで 10:00~20:00 でショールームやって 明日も同じ時間で開ける予定です。
本日 とうとう das ‘Adler’ が岩手に旅立っていきました。。。
岩手だから当分出番は無い とは思うんっすけど ひと冬舐めるように眺めて下さい。
ガイドが重い分 振ると「柔らかいかな?」ってなっちゃうんっすけど ね。
POLANO では実の所 美しくない で採用を見送ってきたスウェル・バットですが FUJI のコネットやチャンピオンフェルールでは
強度確保で敢えて採用しました 実は the ‘Mk. 1’ のバット部分もスウェルでは あるんっすけどね
っつー事で das ‘Adler’ で POLANO 初の採用となったスウェル・バットですが
根元が細くて構造上折れちゃう… なら根元を太くすればイイっつーバカの発想で採用しましたが
実は the ‘Mk. 1’ のバット部分も緩やかなスウェル・バットで こちらは結構頭使ってる。
パッと見 そうは見えないほど緩やかなフレアなんっすけどね。
the ‘Mk. 1’ のブランクの土台にするのはGarrison かLeonard か 最後まで悩んだんっすけど 決め手になったのが
緩やかなスウェル・バットだったんっすね ドライフライは掛けて獲る でレスポンスを重視したんっすよ
なにせ the ‘Mk. 1’ は『掛けて獲る』典型的なドライフライロッドですから。
っつー事で US Action のロッド設計思想ってのは 基本は1本の棒の どの辺までを削って曲がるようにするか
逆に言えば どこまでを踏ん張る所に決めて棒を残すか なんっすよ。
いわゆる「バット・パワー」という奴ですね?
変則2ピースは il ‘Midget’ と the ‘Shamrock’ で採用してるんっすけど これらが世にも珍しい変則マルチピースのヒントに
なったんっすよ… 既に過去にいろんなメーカーが出してるけど POLANO の設計基本が 出来たんっすよ
対して UK/ French Action はバットの部分まで曲がるように設計するから面白いんっすけど
US Action のこういう基本設計を考慮して das ‘Adler’ でスウェル・バットの有効性を確認して
3.3ftのModerate Action の2ピースブランクに1.3ftの緩やかなスウェル・バットを足して
4ft6in の 世にも珍しい変則3ピースの設計が 出来たんです。
プロトタイプ って事もあってハンパもんの真竹のピースを6角棒に纏めて 簡易製法で削り上げていきます
ただの棒なんで 竿としては使えません今の所は
と シレッと言ってますが 実はコレ 思ってる以上に大変な作業で ガイド位置の関係とか
入手できるフェルールの重量と内径のバランスとか 皆さんが想像する以上に難問だったんっすね。
1ピースをぶった切れば2ピースになる っつー雑な意見を堂々と言い放っちゃう人も多いっすけど
素人ビルダーさんが趣味で自分用に ならそれでもイイんっすけど
例えばワンピースロッドに1gか2gの鉛の糸オモリを巻いてみれば分かります… たった1gでも 振ってみると穂先に妙な
重たさからくる違和感が… 素人工事なら それでもかまわないんだろうけど
少なくとも金取って良い仕事じゃあ ないねそれじゃあ。
フェルールだけでも1gか2gあるワケで そいつが竿振った時に余計な惰性をブランクに与えて
キャスタビリティ変わっちゃう。。。で 補正して太めに仕上げると
下手するとサカナ弾いちゃう太さになったりして。。。で 適正位置を探って補正を入れるワケだけど
20年前にMegabass やEvergreen が「最高なのはワンピース」っつってたのはそう言う事 重さの違和感を払拭するために
ブランク直径を太くすると弾かれ率が上がる… 今はそれをどう抑えるか が腕の見せ所と知られてますが
ね?メンドクセエでしょ?
っつー事で 今回は敢えて il ‘Quadrifoglio’ のデータとは全く別Actionのブランクを作製して
1inchでもバット側にフェルールが来るように工夫して 変則3ピースの設計図だけは完成したんです。
仕舞寸法は 49cm っつー。。。
50gだった真竹のピースを 10%減量で45gまで絞り込むのに成功 で焼き入れは完了です 明日にはコレを削り上げて
ブランクにしていきます… 出来れば今年中に キャスティングテストまで済ませたいんですが
あとはプロトタイプを作って キャスティングのテスト からのフィールドテストなんっすね。
山岳渓流用ロッドなんで イワナ坊主さん フィールドテスターのスタンバイ シクヨロです。
なにせ4ft6in… 54inch だから 1inchの差も大きく出ちゃうんっすよ。
でも結構追い込んだんで 設計上は相当イケてるロッド なんっすよ。
ただ 販売価格は6~7万円(工房手渡し価格) になっちゃうかなぁ。。。