2017年10月26日

A524:急に the ‘B-Type’ とその周辺の話



どうも、モッズおじさんです。


とにかくまぁFFは紳士のスポーツだから… と意味分かってねえのにやたらスカシ倒すだけ って奴も眉顰める奴だけど
十和田湖まで来るとやたらガサツが目につくのもまた事実でして(写真は本文と関係ありません)






今日は平日なんで 12:00~19:00 でショールームやって 明日も同じ時間に開ける予定です。

さてこの時期十和田湖に行くとホントに思う… なんとも無神経な 否ガサツな釣り人が多い事

とベテランFFマン達は眉を顰めるような状況だなぁ。。。って状況に多々巡り合うワケで。

いやこの鹿角のフィッシャーメンも 都会の人が何言ってんのか良く分かんねえ って状態だと思うんっすけど



忍野は富士山の湧水が水源の特別な土地 っつー事で『忍野ルール』っつー独自ルールまで設けてあって ウェーディングは全面禁止
っつー… 実は日本のFFルールのスタンダードが忍野 なんっすよ






その辺は日本のFFの歴史ってのが深くかかわってるワケでして。。。言わずもがな 日本のゲームフィッシングは

我が故郷・神奈川県の芦ノ湖 それに日光の隣 栃木県の中禅寺湖が本拠地になって

発展したんっすけど こと川… 渓流っつーと芦ノ湖の近所の忍野 って所と

中禅寺湖の近所の湯川 ってトコが発祥の地 なんっすね。



挙句東電の施設もあって足場がやたら高い水路だったりする区間もあって… で自然発生なのか必然なのか 生まれたのが
160cm以上のロングの柄が特徴の『忍野ネット』 勿論リリースネットが 基本です






ザックリと雑に言うと 芦ノ湖と中禅寺湖にはシャレにならない偉い大人達の別荘があったワケで

第2次大戦直後は米軍に接収された時期まであったワケで

西洋の毛鉤釣りが入って来るには充分すぎるだけの条件が揃ってたんっすね♪

っつー事でUSでも東海岸のインテリ層が伝授したFFは礼節と共にあの辺に根付いたワケで



サカナを傷つけない 川を汚さない荒らさない を突き詰めたルールのお陰で 忍野には独特の風景と独特の空気感があるんっすよ
出世する奴って大体自分にキツめの負荷掛ける事を厭わないからね? 逆に自堕落なダメな奴って…






何でもかんでも『精神』まで取り入れようとするのが日本人の癖だからね?

っつー事で鹿角の皆さんから見るとやたら気取った 金掛かってるスタイルが関東くんだりの

FFマンの正しい姿に映ってるワケっすけど それはさておきFFマンの聖地として

富士山麓の桂川上流・忍野地区と日光国定公園内の湯川が特別視されてるワケっすね。



そんだけ大変な思いして釣れないフィールドに通うって マゾじゃねえの? っつーのは田舎モンの浅はかさ 釣れればコレだから
1尾の価値がハンパなく高い が魅力なんっすね 俺が釣ったサカナじゃないけど






語弊覚悟で相当ザックリ流すように説明しましたけど POLANO としても忍野と湯川は意識してるワケで

特に忍野は都心から2時間圏内のスプリングクリークで サカナも充分人間を見切ってるっつー。

この鹿角市内の なんか流れて来ねえかなぁ… でポカァ~ンとしてるイワナとは ワケが違う

百戦錬磨の狡猾なレインボーやブラウンが相手なワケっすよ。



ロッドビルダーとしては そんな忍野で使って「良かった」と言われるロッドを作ってみたい っつー野心がありまして
だから the ‘B-Type’ は一般渓流ではあり得ないブランクを採用してるんっすね






実際東北の渓流で成らした東北FFマンは軒並み撃沈 っつー大変難しいフィールドなんっすね。

そういう所では出来るだけ細いティペットで 出来るだけロングキャストで

狡猾なブラウンの鼻先にフライを流してやらないと釣れない。。。って事で

誕生したのが the ‘B-Type’ なんっすね。



DT3っつっても 十和田八幡平でイワナ釣っても平気 っつーロッドじゃあないと忍野の狡猾レインボーやブラウンに勝てない
っつー事で 何気に忍野セッティングのこのロッドは 北海道でも需要がありそうな奴ですね?






Hardy の C.C.de Frande の1930年モデルをベースに#3 にデチューンしたモデルで

元々キャスティング競技用ロッドをベースにしたんで DT3が面白いように飛んでいく

十和田湖ギリーさん曰く 「とても痛快なロッド」なんっすね。

もうコレは 見るからに忍野で口使ってくれないアイツ向けのロッドなんっすよ。



もちろん尺イワナを6Xで掛けても余裕がある柔軟性とパワーで オッソロシイロッドを作っちまったもんだ と内心ほくそ笑んでたっつー
反面一般渓流では すぐナローループを作っちゃう特性が仇となって ロッドに振り回されちゃうんだけどね?






で、ロングキャストできる#3 ロッドってのは 常に川幅の広い北海道の渓流でも需要がある奴で

。。。逆に言えば忍野と北海道位じゃないと飛距離に振り回されるモデルなんっすね

っつー事で the ‘B-Type’ はお買い上げの際には飛距離に十分ご注意下さい なんっすけど

使ってるパーツもそれなりのモノを ガンガン取り入れてるんっすね。



ロッドテストでそこの小坂川のいつもの漁場で雑なリーダーのループ作ったら結び目がでっかくなっちって 強引にやってたら
ガイドのメノウが抜けちった… 一応シルクラインとシルクリーダーをお勧めしてます






特にトップガイドは 1930年代の通例に倣って重量のあるガイドで遠心力を乗せるっつー

当時の『常識』に基づいてメノウガイドを採用したんっすけど

うっかり結び目が大きくなっちゃったのを強引に引き出し続けてると… メノウが取れちゃうんっすね。

で、取れたメノウを紛失すると 交換しか手が無くなっちゃう。



取れちゃったトップのメノウリング 実際メノウのトップガイドは取れやすいってのが定評なんっすけど 強引に引っ張らなければ
取れるモンじゃない… 強引に引っ張っちゃったんっすね






っつー事で POLANO 展示/試投用の the ‘B-Type’ は尺イワナを出した日にトップのメノウを紛失して

昨日閉店間際にオーダーしてたのが届いたんっすよ。

っつー事で 早速昨日のうちにガイドを接着して ひと晩安置

からの 本日新たにスレッドを巻いたんっすね♪



昨日貼り付けたニューのトップガイドに 本日スレッド留めを施します この上に漆を塗り重ねて固着させればレストア終了です
早速漆部屋で固着させてる最中です






あとは漆でスレッド留めを施せば めでたく十和田湖に持っていく事が出来るんっすわ

。。。実はオープンなポイントだったら十和田湖ヒメマス狙いに充分使えるんっすよ。

っつー事で そろそろ the ‘B-Type’ の市販品を作るんっすけど 工房手渡し価格は¥50.000-

。。。安い と思われるかも知れないけど 実はそうでもない。



昨日届いた REC/SCE社製パーツ達 精度はピカ一価格もピカ一 なんで POLANO でも高級バージョンじゃないと採用できません
残りの REC/CSE製品は 今こっちに向かってます


A524:急に the ‘B-Type’ とその周辺の話



っつーのも the 'B-Type’ は 7ft0in #3 2pcs/ 1top だからね?

予備のティップをもう1本 っつーと ティップ1本 ¥30.000- を頂くので

結果 the ‘Mk. 1’ より高くなるっつー。。。 メノウガイドが 結構高いんっすよ。

他にも the ‘B-Type’ は贅沢なマテリアルを使ってて ガイドはREC/ CSE 製のニッケルシルバーで



US4大巨匠のひとり Leonard がスーパーZフェルール作製依頼したのがREC/CSE っつわれてて 精度の高さと信頼性はピカ一
で 現在の巨匠 Mario Wojinicki は日本の HARIKI Ferrule を採用… the ‘Mk. 1’ で採用してる奴ですね?






POLANO でも採用している HARIKI Ferrule やよろずやフェルール みたいにカチッとした

いかにも硬質です!っつーのと違って じんわり締め付けて来るようなフェルールなんっすね。

で コレは POLANO の中では最高の感触 としているので高価な奴にしか付けないんっすよ。

今回はこの REC/ CSE フェルールを取り寄せたんっすけど 何故か っつったら



そのLeonard 御用達のREC/CSE 製フェルールをルアーの il ‘Midget’でも採用してるんっすわ USニッケルシルバーはヌメッと
艶やかな感触で差し込まれるんで この感触が高級を実感できるんっすね






異端児 il ‘Midget’ にも REC/ CSE フェルールを標準採用するからですね。

本来 POLANO ではルアーロッドにはコスト考慮で強度最優先 でよろず屋さんのフェルールが標準

なんっすけど なにせ il ‘Midget’ は POLANO でも高級の部類に入るモンっすから…

で 2pcs/ 1top なのに謎のもう1top が写真に見切れてますけど



謎のもう1top については 追々触れていく事にします。


 



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Posted by モッズおじさん  at 23:48 │Comments(0)工房の話POLANO ロッドの特性と設計のあれこれ

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