2021年03月13日

A1220:パイプ探偵 ナメタソチメ コメソ! Part. 3



どうも、モッズおじさんです。


失敗するのは人の常 失敗なんか恐れるな 失敗笑うは愚かの証 ホントの姿が見えないぞ たったひとつの真実見抜く その名は
ナメタソチメ・コメソ!… 懲りずにまたやります.






人間は失敗から学ぶもの… いや失敗の原因を探る事知る事で 人間は真の意味で成長できる

だから失敗上等 失敗を恐れていては成功は手に出来ぬ なんですが

そうです 今回は『大失敗』だったんっすね。

それでもその『大失敗』を探っていきますと



例によって喫煙の話なんで
        未成年者と禁煙ファシストとユーゲントは『続きを読む』はご遠慮ください。



 



こちらに来て呆れ返るほど見かけるのが失敗した者を指さして 比喩じゃなくて本当に

指さして笑う それも超嬉しそうに大笑いする って奴が驚くほど多いんですが



横浜時代にはヨソから来た皆さんを『絶対に行かせない』個所をいくつか設定してたんですが 例えばスタジアム裏の寿町.
山谷西成寿町っつって このあたりのスラムぶりはお上りさんはもちろん地元の人間の想定をはるかに超えて来る…






俺の故郷・横浜では露骨なまでの格差社会 で時々失敗を大笑いする奴を見かけないと言ったら

ウソになる 数は結構います… 貧民地区やブラック企業限定だけど

そりゃそうだ 賢者は人の失敗までも自分の糧にする強かさを体得している だけに

『失敗は財産』とまで捉えるからこそ 貧民窟から脱する事が出来てるワケで



コレが今回間違えて手に入った Barling のパイプです… Barling’s ではありません Barling です. 字面見て大して違わん
と思った方… 間違いなく 損する人生に1歩近い人間です いやマジで. それ位大きな違いが あるんです.






って事で 今回手に入れたのは Barling でして… ギョギョッとなさった方慌てないでね?

誰も Barling’s make とは言ってない Barling なんです。。。

UK/US/EU 表記だと Barling London England、Pipedia では Corporate Era

一般的には Post Transition なんです。。。。。。



今回手に入れた Barling はコレクター価値がない にしてもそれなりに良質なブライアーが使われているようでして
パッと見パテ埋め跡が1個も見当たらない 日常遣いとしては相当成績のよさげな風貌なんです. コレは意外.






まぁまぁ現行のE-Star や初心者向けの中国製粗悪品パイプと比較したら上級パイプですが

ズバリ 価値は全くありません

もっとも1960年10月にフィンレイという会社への売却手続きが始まって1962年2月に完了した

その時点でフィンレイ社の株式はインペリアルタバコ社に買収されてた と



名門の証・Barling Cross はPost Trans でも健在… 手入れで磨くとフェードアウトする特性までしっかり受け継いでます.
白いインクは消失してますが ホットスタンプ土台はカッチリ残っている好ましいコンディション.






なかなかドロドロした ややこしい状況になりまして。。。 っつー事で1963年から事業拡大

で チャラタンと親会社・インペリアルタバコ社の所有会社のオッペンハイマー社に製造を委託

70年からはさらにデンマークで生産を開始 90年代にはPeterson も廉価版で参入… と

名門の影も形もなくなっちゃった っつって価値がゼロになっているワケですが



カPre Trans 戦前期に既に筆記体のスタンプが存在していたんで 写真映りは悪かったけど一縷の望みを賭けたんですね.
なにせスタンプの筆跡が細い奴ってのは実に疑わしかったから…






いやね? ヤフオクで写真確認した時 筆記体のBarling ロゴに Guinea Grain のスタンプ

それに 1194 と打たれたモデルナンバー… と 60年代Pre Trans~Transition 期の可能性もある

とベットしたんですが。。。 1から始まる4桁のモデルナンバーは60年代UK国内仕様の特徴で

最高級モデル Guinea Grain は慣例的に筆記体のロゴを採用してまして



入札してから気が付いた… 1194じゃなくて4194と刻印されてる と. この時点で Pre Trans の可能性は完全に消えた…
Pre Trans は3桁若しくは1から始まる4桁で それ以外の4桁は企業移行後に設定されたモデルナンバーですから.






それかな と思って1.500円程度の現在価格だったんで一か八か賭けてみたんっすけど

。。。 しまった Guinea じゃなくて Garnet Grain だ… 1194 じゃなくて 4194 だ。。。

それに TVF スタンプが入ってない 何より… 筆記体が Barling’s じゃなくて Barling だった。。。

わー誰か落としてくれねえかなぁ誰か買ってってくんねえかなぁ。。。。。。



コレが家族経営時代の Barling’s じゃない 企業経営Barling のロゴ… なんだけどなんか違和感が… いやPost Trans は決定
だけど 一般的に出回ってるPre Trans ロゴと なんか違ってるような…






で 届いちゃいました Post Trans のBarling LONDON ENGLAND。。。

一応高級機種で Pre Trans の YE OLDE WOOD の後継機種で TVF刻印廃止時代の奴で

って。。。 Post Trans は間違いなんだけど なんかおかしい なんか知ってる奴と違う。。。。。。

いやね?筆記体のBarling のロゴなんだけど 俺の知ってる Post Trans は



丁度Pope Hill さんで同じグレードのパイプが紹介されてたんで転載しますと… スタンプで刻印を打つだけにこの辺の揺れは
まず生じないのが常道 ただし フォーマットが定まる以前は表記の揺れは発生するモンでして






Barling のg がシャクレになってて 筆記体Barling とg のシャクレの間に

LONDON ENGLNDのスタンプが入って その下にモデル名が刻印されてるんだけど コレは…

筆記体のg がシャクレておらず 筆記体ロゴの下にモデル名 その下にLONDON ENGLAND 刻印

シャンク反対側に雑に打たれたモデルナンバー。。。 って 初めて見たこういうの。



Rebornpipe さんでは もっと近年物の デンマーク物のBarling のロゴがあったんですよ… 完全にフォーマット化されて
Pipe Hill さんで紹介してるロゴより少々角ばっているものの 配置やバランスは全く一緒… ロゴってそういうものです.






オマケに筆記体ロゴの線が通常の Post Trans 物より細い… それこそ Pre Trans の

Guinea Grain 筆記体ロゴに酷似… で TVFスタンプは1980年代に復活するまで廃止 で

そもそも Garnet Grain ってグレードは1970年代後半に Guinea Grain に統合されて廃止

なんで。。。1963~1970年代中期のパイプ って事に なりますね?



パッと見パテ埋めは全く見られない 汚れてて伝わり辛いけどグレインも見事な良質なパイプの類に入ります.
少々ラフに使われた痕跡はあるものの使用頻度は少なめで Ye Olde Wood の後継機種で頑張った痕跡が好ましい1本です.






もっとも細字の筆記体ロゴは 経営者が変わって規格が変わって でスタンプを使い回して

Guinea Grain 用のスタンプから ‘s を削り取って再利用していた とも考えられるんで

意外と古めの 1963~70年のパイプじゃないか と推測できるんです。

上手くすれば家族経営時代からの職人さんが残ってた頃の Baling じゃないか と



英国パイプの不文律・玉杢部分をボウルに… が見事に採用されてて コレまた好印象. 実際Barling のロゴが無ければ
相当優秀なパイプ と絶賛されてもおかしくないような… ヴィンテージ価値は ゼロ だけどね?






淡い期待を抱いた所で… 無意味です。

何故ならBarling’s は50年代の早いうちに在庫のアルジェリアン・ブライヤーを使い果たして

職人さんの腕だけで品質を保ってたってのがお家事情で

60年代には早々と家族経営時代(Barling’s make) の在庫を使い果たしてたそうな。



そこのパイプ個体として見ると… 火皿にカーボンはほとんど付いておらず 使用頻度は極めて低かったいわゆる当たり物件.
少々の洗浄ですぐ使えるようになる と思ってたんですが…






とはいえ事業拡大を急いで凋落の一途を辿った Barling LONDON MADE でも

まだ品質がマシなほうっつーのだけが判明して おそらくこのパイプの推理はコレで充分

犯人を推理で追い詰めて死なせてしまっては 探偵失格さ by工藤新一

って事で… 真実は いつもひとつ!     かふたつ



本文では触れてませんが 面取りされたシャンク側のダボ口に 丁寧な仕事の痕跡が見て取れます. 残念ながら手元に
Barling’s のストレートシェイプが無いので比較はできないけど ダメになる前の Post Trans じゃないか と.






いや実際 コレでBarling’s の見分け方が随分分かってきましたよ。

失敗から何気に学んでます。

っつー事で手に入れた Barling LONDON ENGLAND Garner Grain 4194 を見てみますと

。。。 コレがまた驚いた事に なかなか見事なグレインでして



そして驚いたのが… 手元の1910年製Pre Trans Barling’s 同様太い煙道が真っ直ぐボウルの底まで貫通してまして.
コレは確実に当たりのPost Trans… だけど空喫いするとアイツんちの臭いが… 煙道にカビが生えてるね確実に.






たまげた事に パテの埋め跡が1か所もない 実に良い個所を削り出してる良品でして

少々持ち重りするのが気になるけど… ボウルサイズ4ってのが影響してるかな?

それでも咥えてみるとComoy’s や Orlik のような薄くて安定した咥え心地で

コレは確実にコレクター価値はゼロだけど 喫煙実用品として見ると結構秀逸



文章書いた後に 煙道を中心にARメソッドを掛けて いつものOメソッドからの椿油で汚れ落とし でココまで再生出来ました.
カビ臭も撃退できたんで 久し振りにSorani GOLD 779 でも買って 試してみましょうか.


A1220:パイプ探偵 ナメタソチメ コメソ!  Part. 3



で エアコントロール見るんで空喫いしてみると… むむ… なんか青臭い。。。

アイツんちの臭いがする。。。

コレは。。。 カビだな

っつー事で 喫う前にARメソッド掛けて エタノール&熱消毒を掛けときます。



禁煙ファシストには こういう大人の楽しみがなくて 残念ですな。


 



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Posted by モッズおじさん  at 20:00 │Comments(0)大人の趣味 パイプタバコの話

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