2019年10月05日
A984:決まるとゾクッと するモンが来るんっすよ…
どうも、モッズおじさんです。
もちろんお客様のご希望があれば同行しますけど… どうしても釣竿作りと天秤に掛けて 釣竿作りを犠牲にするには
容姿はイマイチ引きは退屈 で結局仕事を選んじゃう俺は昭和のモーレツ社員っつー…
今日は土曜日なんで 10:00~20:00 でショールームやって 明日も同じ時間で開ける予定です。
さて… 十和田湖のヒメマス特別解禁で 騒いでる人もいるようですが
なるほど食べれば美味しい紅鮭の陸封型 だけどヒレはボロボロ 何か白いモンが浮いてる
オマケに体格の割には引かない… って見た目の痛々しさから日を追うごとに どうにも火が付かないワケで。
the ‘MISTY MOUNTAIN HOP’ と il ‘QUADRIFOGLIO’ で充分 十和田湖特別解禁ヒメマスに対応しています. なにせ
尺上イワナを眼中に入れたセッティングっすから… 写真はお客様釣果の良型イワナ@八幡平某所.
挙句 POLANO では現在 3+1ピースロッドのガイドポジション決定作業の真っ最中で
。。。そうそう このロッドや il ‘QUADRIFOGLIO’ それに the ‘MISTY MOUNTAIN HOP’ は
十和田湖特別解禁ヒメマスをルアーで狙うには丁度良い奴なんっすよね
。。。ルアーロッドのガイドポジションを決めるのは それなりに情報がネット上に出ているんっすけど
ガイドセッティングは単純にこの長さ=ココ と決まってるワケではない 位置が変わると飛距離に大きく影響するために
新たにブランクを設計したらその都度ベストポジションを探るのが基本作業なんっすね.
ロッドのガイドはアクションの特性に沿うようにセットアップするのが絶対 で他のロッドとは
アクションが違うからネット上のガイドポジションは アクションが違ったらまるでムダムダ情報
ってのは前にもFFロッドを作ってる際に何度か紹介しましたが
POLANO の場合 更に独自のセッティング確認方法がありまして。。。
POLANO では PVCラインが不可欠. 喩えルアーロッドを作っていても. っつーのが POLANO のガイドセッティングの基本理念.
コレが飛ばせないと 的な根性論や精神論ではなく 理論的な根拠に基づいてるんっすよ.
ご覧下さい コレがPOLANO独自の ガイドセッティングで外す事の出来ないアイテムなんだけど
。。。ただのPVCライン いわゆるFFラインですね?
今回はルアーロッドのセットアップなんだけど PVCラインを通してキャストするんっすね。
意味ないじゃんルアーでフライライン投げるワケねえし
ルアーをキャストするのは 手で投げるより飛ばしやすいから と『腕の延長』として捉えますが FFでは手で投げられないラインを
飛ばすための『専用道具』として捉えるので ルアーと違った目線で見ている. それをルアーにフィードバックすると…
と思った方は そこまでです 悪い事は言いませんのでロッドビルディングなんて
今すぐやめるべき… っつーのもFFはオモリやルアーを投げるように重量のあるモノを投げるワケじゃなく
吹けば飛ぶような毛鉤を飛ばす。。。となると オモリの代用品としてラインに重量を乗せて
ロッドで発生した反発力をラインに伝達して飛ばすんっすね。
気が付けば釣りを始めてもうじき半世紀 だけどあっという間でまだ自分が『ベテラン』っつー位置にいる自覚がない だけに
「え?知らねえの?」と結構失礼な事を口走るっつー… まだまだ学ぶ事は 多いからね.
って事は。。。ルアーでもエサ釣りでもロッドで発生した力がラインを通してルアーやオモリに
到達してその先に行こうとする力が働いているんですね♪
と この伝達力まで利用するから POLANO のロッドは3gのスプーンを20m飛ばしちゃうんです。
投げるものにある程度の重さがあれば どんなセッティングだろうが飛ぶ事は飛ぶんだけど
20年ほど前にビッグベイトなるものが流行ったんだけど その理由は釣れるから云々以前に『飛ばしやすいから』ってのがあって
そりゃそうだね 2g3gのラパラ投げるより1オンス超のビッグベイトのほうが素手でも投げやすいから.
極論を言えば何処だろうとテキトーだろうと 付いてさえいればオモリは飛んでくれるけど
オモリが軽いとご存知の通り飛ばない となるとブランクをパワーアップする が通常だけど
ご存知の通りパワーアップするとロッドが『硬く』なって キャストし辛い弾きやすいロッドになる
。。。ブランクでどうこうする限界点 ですね?
諸説あるんですが POLANO ではトップガイドと第1ランニングガイドそれにエンドランニングガイドの位置をまず決めて
PVCラインが飛んでいく勢いでガイド位置を決めてるんです. 残りのガイドは計算式で決めてまして
FFはフォルスキャストっつー相違点はあるけど 曲がった棒が戻ろうとする力を利用して
仕掛けを遠くに飛ばすメカニズムに違いは無い っつー事で多少なりともFFの理論 つまり
ロッドで発生した力がラインに乗る っつーメカニズムはルアーロッドでも作用しているワケで
その作用を明確に掴もう っつー目論見で ルアーロッドでも敢えてPVCラインを通してキャストしてみるんっすよ。
ガイド位置を決める計算式も何通りかありまして POLANO では Dale Clemens の公式 を採用しています. 今時のFFロッド作りは
方程式が欠かせないんっすけど ルアーロッドにフィードバックしちゃう無茶.
で コレが POLALNO のロッドはライン(オモリではない)が勝手に飛んでいく感覚が生まれるし
3gのスプーンを20m飛ばす飛距離を確保してる原因なんっすよ。
じゃあ他のビルダーさんもFFセッティングを採用すればイイじゃない と思うでしょうが
たいていのルアーロッドビルダーさんはFFやった事ないから やらないんじゃなくて 出来ないんっすね。
なにせただ飛ばすだけなら ガイドは付いてさえ入ればイイんだからね。