2019年06月23日

A925:ステム変色問題でお悩みの皆さんへ



どうも、モッズおじさんです。


北海道の方が譲ってくれた Hardcastle’s はDunhill吸収合併前の『ある意味Dunhill越え』の名機で 諸先輩方も羨む喫味で
市場評価が低いのに美味しいオイルキュアード物っつー… そりゃ自然に手に取って喫っちゃうよね.






さて既に30本以上のパイプを所有するまでになった俺ですが どうしてもお気に入りで

優先して使ってしまうパイプってのが出来てしまうワケで…

そんなお気に入りのひとつが 俺にとっては記念碑的な Hardcastle’s CAMDEN で

コレがDunhill 吸収合併前の 非常に喫味の良いオイルキュアード物でして



例によって喫煙の話なんで 未成年者と禁煙ファシストとユーゲントは『続きを読む』はご遠慮ください。


 



確実に1967年以前のモデル って事を考えると それ相応の年の取り方を見せたほうが

カッコいい ってのもあるし 石田ゆり子的にまさかそんな年だったとは… と驚かせるのもアリなワケで



おそらくかつてステムが固着したのでしょう ステムにニッパーか何かで固定した跡が残っています. それにオールド物の
エボナイト・ステムはヤニと周囲の埃で変色してしまうのが常でして コレはコレで味 なんですが…






喫煙具として見ると やっぱクタビレ倒してるよりパリッとしてたほうが嬉しいワケで

今まではナイフの刃を立ててシャシャシャシャシャ…っと表皮を削いで黒を出してたんっすけど

コレやると僅かとはいえ確実にステムが痩せていくワケで 52年以上前の奴でそれやる勇気は ねえ。

それに Hardcastle’s には 気付かない位にちいちゃい ‘H’ の刻印があって 削って潰しちゃう恐れありと来た。



以前から相当気になってましたが 毛馬内陣馬のドラッグストアで売ってたんでリアクションバイト的に買ってしまった
オキシクリーン. もう完全にやる気 完全にステム洗浄をやる気満々なんですね.






っつー事で以前から気になってた 今回は Ye Olde Briars さんが紹介してるOメソッド ってのを

試してみようと 買ってきましたよオキシクリーン。

一時期話題沸騰だった酸素系漂白剤で コレがパイプのステム洗浄でも結構イケてるっつー事で

あとは#1000と2000の耐水サンドペーパーに 超微粒子コンパウンド それにキッチンペーパー用意して



相当お気に入りで使ってる Black Angel はBaring のセカンドブランド っつー事で外仕事でも咥えてプッカプカ楽しんで
にわか雨で塗れた所がレインスポットで残っちゃって光彦くん状態…






ついでに先日庭いじりしてたらにわか雨 でレインスポットが見事にステムに残ってしまった

コレまたお気に入りの Black Prince のステムも洗浄に掛けちゃいます。

まずはステムをヒッタヒタに出来る大きさの器を。。。丁度 姉貴が残していった要らねえマグカップが

姉貴の旭高校卒業記念でクラスの連中で作った名物先生の口癖プリントした 痛いマグカップがある



実際コレ出されて「ね?面白いよね?面白いでしょ??」と聞かれてもねぇ… 何がどう面白いんだか伝わって来ねえし
嫁に出てっても俺んちに廃棄して早30年… どうせゴミだから で関係ない俺はこういう用に再利用します.






散々要らねえからもってけっつってんのに「イイから使いなよ」っつって残していった

旭高校のその学年の連中じゃないと伝わらないっつー おそらくこの世で他人が一番要らねえマグカップに湯を入れて

。。。俺の姉貴ね バカなんです

お湯は40~60℃ で マグカップは大体500cc だから 10gのオキシクリーンを溶かしまして



あまり熱い熱湯だとステムが変形する恐れあり っつー事で指を突っ込める程度の熱めのお湯でオキシクリーンを溶かしたら
汚れたステムを投入 あとは30分放置します… 初めてのOメソッドなんで 全部手探りですが…






するとすぐにクリームソーダ的に泡アワが沸き上がるんで オキシクリーンの粒子を確実に溶かしたら

ステムを投入 で30分付け置きします。。。

その間に必要とあらばパイプのボウルを掃除するんっすけど こないだの雨があったから

Black Prince に椿油を薄く塗って汚れを浮き上がらせたらキッチンペーパーで拭き上げる をやっときます。



汚れが落ちると泡も出なくなるみたいで 水溶液は御覧の通り ヤニ色で真っ茶色に溶け出しましたね. ヤニは有毒ですが
水溶液自体は無害だそうで 普通に下水道に廃棄して構わない代物です.とはいえ… 引きます.






で 30分経ちまぁしたぁ~…

なんと! 黒くなるどころか表面にヌッルヌルな膜的なモノが出来てて白色化してる

Black Prince のなんか売れない芸人の下駄箱のカビみたいになっちゃってて

正直 引きます…



とにかく濡らして研いだらカスを拭き取り 濡らして砥いで… を繰り返して みるみる黒が際立って来るんっすよ.
表面のステムを研ぐ と言うより表面に浮き上がったヤニを削ぎ落としてる ってニュアンスで…






大丈夫かなぁ って言いながらも水で洗いながら#1000のサンドペーパーを掛けると

表面の膜的なモノがみるみる落ちて… 白っぽいけど 確かに黒いステムになって来ましたよ?

で 水で濡らして#1000のサンドペーパーで砥いで 削りカスをペーパーで拭き取ったら

ますます黒が際立ってきて。。。で頃合いの良い所で#2000で同様に磨いて



やっぱこの手の黒いパイプには黒いステムだと引き締まりますね. Hardcastle’s の傷は完全に除去できませんでしたが
コレはコレで歴史として残して… Hロゴが見えるようになったのが 新鮮な喜び.






仕上げに超微粒子コンパウンドで磨き上げるとピッカピカのステムが復活です。

Hardcastle’s の ‘H’ ロゴは潰さないように出来る限り回避して磨いて 少々茶色味が残りましたが

コレが年代物を思い出させる演出になって 個人的には大成功です。

で 調子に乗って 手持ちの他のステムもOメソッドに掛けまして



調子に乗って Orlik と Peterson もやっちゃいます… 白抜きが生きていたり ドットマークが施されていたら水溶性ボンドを
垂らして1日置いてからOメソッドに掛けるんっすよ. それでも完璧に保護できるとは限らないワケで…






っつっても パイプのアイデンティティをステムに刻むのがお約束で 刻印を白抜きしてる奴なんかは

このやり方だと白が溶けてなくなっちゃう… っつー事で対策として

水溶性ボンドを垂らして保護するのが良し となっている。

けど コレも絶対有効 ってワケじゃないみたいで。。。



80年代物と思っていた Charatan’s が 実は60年代物と判明したのがこの CPロゴ で CとPが交差しているこのスタイルは
60年代までの決定的な特徴だそうですが 折角残っていた白が抜けちゃって… 当然 凹みます.






コレがね よりによってお気に入りの Charatan’s BILVEDERE のCPロゴで起こっちゃって

CとPが交差する 60年代Lane期のパイプと判明したそのCPロゴを保護したんだけど

どうした事か 白が抜けちゃった。。。結構衝撃デカいです。

少なくと白が残った Charatan’s は避けたほうが 良さそうですね?



基本的には漂白剤で 衣類や食器に使うモノですが ステムで充分使える奴でした. ただしロゴインレイ脱色問題があるんで
そこだけ漬けない とかいろいろ工夫する余地がありそうです. そこは自己責任って事で.





水溶性ボンドが白の塗料を溶かした って可能性も否定できない。

っつー事で 30年以上前の塗料の経年劣化とか そういう点からリスクが無い訳ではないメソッドで

完全に黒が復活するワケでもない モノによっては茶色いヤニ色が残る けど

概ね良好で 割と手軽にステムの黒が復活する 良いメソッドだと思います。



新品 とまでは行かないけど 相当見栄えが良くなりました… 磨くのに大体30分掛かるけど 驚くほど楽な作業でしたよ?
個人的にはある程度年代を残したいんで ロゴ周りとかは敢えて少し残るように仕上げてます.


A925:ステム変色問題でお悩みの皆さんへ



パイプ知らないパイプの事なんかなんにも知らない人が見て 年代聞いたら純粋に驚く

そういうパイプを咥えていたいのは人情 で パイプをよぉく吟味して よぉく考えてから

ナイフメソッドにするか Oメソッドにするか で たいていのパイプは対応出来ちゃいそうですね。

いやマジで コレやりたくてステムが変色したパイプを買っちゃいそうな気配が。。。



禁煙ファシストには こういう大人の楽しみがなくて 残念ですな。


 



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Posted by モッズおじさん  at 22:00 │Comments(0)大人の趣味 パイプタバコの話

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