2019年02月23日
A840:明らかにラタキア向け と思うんですが
どうも、モッズおじさんです。
1945年4月25日 ベルリンを目指していたUS連合軍とソ連赤軍がエルベ川沿岸のドイツ・トルガウで初めて合流
この戦争を終わらせて二度と戦争を起こさない 平和な世界を作ろうと誓ったそうですが…
戦後史と言ったら 日本人はどうしても朝鮮戦争の特需から奇跡の復活を遂げた
アジアの奇跡と言われた高度経済成長期を語るばかりで 意外とヨーロッパとUSの流れは知らないワケで。
戦勝国に訪れたのはUK の本土防衛でかさんだ軍事費の返済で国力が落ちた半面
同盟国の US の兵隊達がヨーロッパ戦線で知ったヨーロッパ文化をアメリカ大陸に持ち込んで
例によって喫煙の話なんで 未成年者と禁煙ファシストとユーゲントは『続きを読む』はご遠慮ください。
アメリカ人はブリテン島とヨーロッパに 当時のUSのポップスだった JAZZ を持ち込んで
…安心して下さい?パイプの話ですよ?
1940年代にイギリス軍が連合国兵士に支給したサービス・ライターは完成度は高かったが少々凝った作りで戦場でイラつく事も
で 更に簡略化したZippo ライターがUS で完成したんっすね
戦争中に援軍として参加したアメリカ兵には当初Dunhillのサービスライターが支給され
… それが ZIPPO 誕生のきっかけになったんっすけど さらにヨーロッパやブリテン島の洗練された
様々な物資が北アメリカ大陸に持ち帰られて 戦後ルネッサンスがUS で巻き起こるんですよ。
その際 自由と平和の象徴だったタバコも Dunhillを中心に支持されるようになって
イギリスの国力減退に変わってアメリア合衆国が『大国』の位置について 新しい世界地図が動き始めた戦後社会ですが
喫煙スタイルもUSスタイルの紙巻煙草に移行していく 反面英国パイプとタバコはステータスになっていったんっすよ
イギリスのタバコは旨い イギリスのパイプは完璧だ と英国パイプの需要が爆発するんっすわ。
その流れに乗ったDunhillは このチャンスをモノにする で1960年代にはロンドンに100件以上あった
家内制手工業のパイプ工場を次々と買収・対US輸出に対応した量産体制を露骨に整えていくんっすよ
。。。コレが ザックリとした Dunhill・ファミリー誕生のあらましなんっすわ。
気が付くと俺の手持ちパイプも pre ‘67 Parker を残すのみ っつー Dunhill School プチコレクションが出来上がってたっつー
もっとも俺のコレクション的なモノは玉石混交 全ては自分が喫って楽しむ用で 金銭的価値は相当低いけどね?
もっとも母国UKではファミリーではなく Dunhill School と呼ぶほうが一般的みたいっすけど
実際に Dunhill School が完成するのは1982年の Charatan’s の買収完了ですが 骨子が完成したのは
Parker Hardcastle Company が誕生した 1967年 なんっすね。
この頃には多くのロンドンのファミリー・ファクトリーが Parker Hardcastle Company に吸収されてて
箱と取説/保証書付 布ケース付の未使用品(!)で入手した Masta Patent Company のデカいビリヤードタイプのパイプを入手
コレが Dunhill だったらとんでもないお宝扱いなんっすけど
今回手に入れた Masta Patent Company のパイプも Parker Hardcastle Company に吸収され
消滅したブランドのひとつなんっすよ。。。まさに 歴史に埋もれた古き良きロンドンのパイプなんっすけど
なんとこのパイプ 未使用品 なんっすね!
。。。と 希少価値やら年代物やらで 札束の臭いがプンップンしてきますが
Masta Patent Company のPatent特許はこの煙道とダボ それに吸口に埋め込まれたアルミのインナーチューブで
クールスモーキングが楽しめる画期的なシステム っつー古き良きロンドンのパイプです
Patent Company と銘打ってるだけあって 煙道とダボそれに吸口に当時最先端の軽金属
アルミニウムのインナーチューブが埋め込まれ クールスモーキングを実現する装置がユニークで
。。。と 価値が見いだせる所はココまでで 中古市場ではせいぜいが日本円で4.000円程度
それもパイプに理解のあるUS・UKの中古・骨董市場での話で 日本での価値はと言うと
現行 Parker のセカンドブランドとして Masta 名義を使う事がありますが Dunhill 買収以前の Masta には
Patent Company の刻印が誇らしげに刻まれてる… Mastaそのものは 1900年には操業してたらしいけどね
ズバリ 0~2.000円です。。。Dunhill や BBB みたいに 知られてないからね?
コレがシルバーの腹巻があれば銀の価値で5.000円位の値が出て来るけど 今の日本は嫌煙運動が強いから。
それでも送料込みで4.500円で買ったんっすけど 売主はDunhill School だったと知って売値が不満だったらしく
俺に『良い』の評価を付けやがって。。。事情を知ってたら『とても良い』だろフツー
パテント持ってただけに Masta の資料は残ってるんっすよ 煙道の煙を3段階で冷やして 2箇所の冷却室で乾燥させるっつー
相当の自信作だったようですが 明らかに 掃除は大変そうですよね?
とボヤきましたがそれはさておき 付属の布ケースは手持ちの64 Dunhill 1970年モデルと酷似
っつー事から Dunhillが干渉してきた1960年代のモデルと思われます。
中古・骨董価値はゼロとしても パイプとしての性能はなかなかなモノで
確実に オイルキュアード物で 好きなタバコ葉を燻らせられるんっすね。
手持ちの BBB two stars 667 とほぼ同じ大きさで 個人的にはラタキアを楽しみたいサイズ もちろん着香系でも美味しい奴
だけど 明らかにオイルキュアード物をEUタイプで ってのは抵抗があるんっすよね 個人的な意見ですが
それが喫煙具のパイプの本分ですから。
っつー事でこの Masta は手持ちの BBB two star 667 より僅かにちいちゃい ほぼ同じ大きさなんで
明らかにラタキア物で美味しいパイプなんですねPOLANO的には。
SG ‘COMMONWEALTH’ や ‘SQUADRON LEADER’ や Bill Bailey’s ‘BALKAN BLEND’ が適任っすね。
Dunhill に吸収されて消滅したブランドだから意味はないんっすけど 取説/保証書 まで残ってます 実際このサイズだと
UKタイプなのにバニラで着香 の SG ‘PERFECTION’ 辺りが美味しく喫えるんじゃあないか と
このサイズでペリク詰めて喫ったら飽き飽きしちゃいそうな容量だし ヴァージニアはタンバイト必至
っつー事で 間違いなく Samuel Gawith ‘COMMONWEALTH’ の消費が増大する予感が…
。。。しまったぁ SG ‘PERFECTION’ を取り寄せればよかったぁ。。。。。。
とりあえず SG ‘COMMONWEALTH’ でご機嫌を伺ってみますわ ブレークインも まだだから。
禁煙ファシストには こういう大人の楽しみがなくて 残念ですな。