2019年12月06日
A1023:ぢれったい作業
どうも、モッズおじさんです。
冬将軍の南下で奥州平泉辺りも『寒い』と騒ぎ始めて 明日には東京神奈川辺りまで寒いのが南下するらしいですが
毛馬内では既に立派なツララが育ってまして… 欲しいっつー子供に取ってあげちゃうのが POLANO.
今日は金曜日なんで 12:00~19:00 でショールームやって 明日は土日シフトで開ける予定です。
昨日は久々にイワナ坊主さんと連絡取れまして… この時期は既に『イカ職人』になってるそうで
。。。三陸に通うだけの力があるなら 春先か秋にでもこっちに遊びに来ればいいのに
っつー事で 平泉奥州市界隈は雪で大騒ぎだそうで。
一部部落の子が「悪い子が寄り道してまぁす」的にチクって無能な大人が問題視してるらしいが 子供達は分かってるようで
POLANO の前は安心安全 なにせ遊ぶ雪を残して歩く所は奇麗にしてるから… 今シーズンも やります.
いやこちらは既に雪積もってるんだけどね? なんだったら根雪になりそうな気配でして
正直 国交省と鹿角市は体勢が整ってなくて不意打ち状態… 急に来たからね?
コレが上手い事 マカロニ様オーダー分のロッドはじれったい… いやぢれったい工程に入ってまして
結果 雪かきをガッツリ行う事が出来るんだけどね?
便宜上2・3回と書いていますが 現実には「スレッドの段差がなくなるまで」漆を重ね塗りするんです. 細かい事は後の工程で
まずはスレッドをブランクに確実に『接着』する事に専念する コレが重要.
竿屋らしい話をしますけど スレッドを漆で塗り固める場合 本来漆は厚塗り厳禁 だけど
最初の塗りでは素材に沁み込ませる分多めに たっぷり塗る が基本でして
スレッドもたっぷり塗ってスレッドとブランクに馴染ませる… で最低1時間寝かせるんです。
スレッドの場合 この作業は塗りというより『接着』の工程と考えたほうが的確な話でして
1回目の塗りではスレッドが漆を吸収するので 通常の3倍以上漆を消費します. 写真は2回目の漆塗りを終えた状態ですが
1回目に出たチヂミも埋まってしまうほど 塗り込んでいくんです… 2回目以降は さほど漆は消費しません.
塗りで奇麗に仕上げる と言うより満遍なく漆を塗って接着強度を均等にするっつーニュアンスが強い。
で 通常の塗りなら24時間程度の漆室安置で固着 としますがこの工程では
気温20~25℃ 湿度70~80% で48時間 つまり丸2日掛けて固着させます。
場合によってはチヂミが発生しますが この工程では気にしない。。。
目指しているのは JIL様に納品した the ‘Mk. 1’ の仕上がりでして… ぶっちゃけあのロッドは POLANO でも会心の出来栄えで
技術的に突破口になった竿 だったんっすよ. あの仕上がりは 美しかったぁ…
この工程を2回から3回… スレッドの凸凹が埋まるまで行うんですね。
初回の塗りは『接着』の 2回目3回目はパテ埋め的な性格の強い塗りを施すんですよ。
1回当たりの塗り作業は竿1本でおよそ1時間掛かって 初回は寝かせるのが1時間で2時間を要す
相当ぢれったい けど これを漆室に入れたら1日の作業は終了 だからね?
戦後~昭和40年頃まで Tiemco さんが対在日米軍向けのおみやげとして作っていた通称『芸者ロッド』は孟宗竹で作ってたらしい
… 一時Fox Fire からタックルベリーで3000円以下で売ってた改造ベースの奴が POLANO の原点だったりする.
だから雪降っても 雪かきする余裕があって イワナ坊主さんにも電話する時間があるんだけど
そう言えば近日中に平泉に行く事になりまして。。。
実は以前から平泉某所より「竹を持ってかないかい?」と言われてたんだけど コレが孟宗竹で
使えねえよ と思ってたんっすけど… ちょっと気に掛かるモノがありまして
昔の『芸者ロッド』って 孟宗竹だったんだよね。。。