2018年12月04日
A775:それは果たして3ピースと呼んでいいのだろうか
どうも、モッズおじさんです。
日曜日から穏やかな天気で 月曜日には仕事する気が無くなる位の穏やかな陽気で もうチョイ引き延ばそうかなぁとか思ったけど
去年みたいに雪降って身体と大変なんで 天気のいいうちに やっときます…
今日は平日なんで 12:00~19:00 でショールームやって 明日も同じ時間に開ける予定です。
もう12月 っつー事で昨日はとっても良い天気だったんで 半日ほど作業の手を停めて
玄関の冬囲いをやったんっすよ なにせ北風吹くと直撃の北玄関でございますから
一般に不吉と言われる北玄関ですが 実はそうでもない… 風水的に一番不吉なのは
やっときました 冬の雪囲いです 昭和30年代以降の民家では既にガラス張りのサンルーフ的な雪除け室として玄関前を整えてる
ってのが雪国の基本形 なんだけどウチでは頑固に 脱着式の雪囲い なんっすね
西玄関なんっすね。。。古来より「西に入(い)る」とは死ぬ事で 西には黄泉の国 つまり霊界があって
霊界に入口を向けてる西玄関は最悪なんっすね。。。現実には西日がハンパなくて防犯の観点からも
逆光で侵入者の識別が難しくなる でやっぱり最悪。。。北玄関は明るくすれば吉 だそうで
武家屋敷は北玄関 多いんっすよね。
製品なら焼き入れ前も公表するんっすけど プロトタイプだから編集の兼ね合いで割愛… で45gのブランクを10%強のダイエットで
40gまで絞り込みました プロトタイプなだけに 肝心な所の数値は大事に引き出したい
っつー事で雪囲いが済んだ翌日の本日 東京-福岡を直線で結んだ線上の各地ではまさかの夏日。
毛馬内は暖かい雨 っつっても金曜日は確実に雪っつってるんで 昨日やっといて正解。
っつー事で 俺の灰色の脳細胞が思い描いたキテレツ3ピースロッドのブランク焼き上げが昨日終わって
本日削り上げてみました。。。プロトタイプだけどね?
削り上がったプロトタイプは カットする箇所を緑のマスキングテープで示して the ‘Shamrock’ や il ‘Midget’ と同じように
ワン・ハーフ というよりオフセット2ピースをベースに… っつっても 伝わってるかな?
で、皆様のイマジネーション頼りで見て頂くこのプロトタイプ
ティップ部分がさらに2分割なんですが バット部分のほうが長くなっちゃう
ご覧の通りに。。。って 伝わってるかなぁ。。。
多分 1個も伝わってないと思う。
捨て代を厚紙で隠すとこういう感じ… ちょっとは伝わるかな? 糸オモリを巻いた部分が フェルールの装着される個所で
最終的にはカットしていくんっすけど コレだとどう考えても
っつー事でマスキングテープで工房備品のグリップを貼り付けて
捨て代を厚紙でカバーして… コレならちょっとは感覚 掴めるでしょ
基本的にはこういう感じになるんっすけど 問題はティップ部分がさらに2分割 って事は
。。。どう頑張ってもバットのほうがティップ/ミドルセクションより長くなる っつー。
さらに分かりやすいように厚紙を巻き付けて 雑に工房据え置きのテスト用グリップを貼り付けると…
明らかにバット部分が長くて 確実に仕舞寸法50cmの縛りから 足が出ます
バット側の全長は21inch… メートル法に換算するとおよそ54cm。。。 kmr様のご要望より
4cm 足が出ちゃいますね?
多分あの kmr様とのやり取りから察するに ああいいですよ別にいいですよ と回答が戴けるだろうけど
途中で努力を諦めてお情けをアテにするのは 職人としては失格だよね?
当初の予定はバット部分をグリップの所でカットしてフェルール装着 と考えていたんっすけど… 構造上バットセクションには
ガイドが付かないだけに紛失のリスクが高まりそうな予感が
実は Pezon et Michel のロッドに SAWER NYMPH ってモデルがあるんっすけど
コレは das ‘Adler’ のように グリップ脱着式の2ピースなんっすよ。。。これぞ フランス合理主義。
で FFでは結局受け入れられなかったこのスタイルで このロッドを完成させる予定でしたが
構造上バットセクションにはガイドが装着されない でバットセクション紛失の恐れがあるなぁ。。。と。
そこはアメリカより洗練されたフランスの合理主義 Action最優先で作ってるPezon et Michel らしい発想のSawer Nymph は
グリップが脱着式… このアイデアを頂こうと思ってたんっすけど
バットって言われないと 漆塗った6角形の ただのキレイな棒だからね?
っつー事で ちょっと後々に採用 としていたアイデアを ココでぶっ込んでみると。。。
見事に 仕舞寸法50cm以内(大体49cm) で揃って 3ピース+α になるんっすよ。
このアイデアは 既にプロトタイプの the ‘Crossroad’ で実証済みでして。。。
現在流行は定着してるけど いわゆるSwitch Rod はリアグリップ脱着式で POLANO でも the ‘Crossroad’ で採用してるんっすよ
コレは「シングルハンドだと重たい」ロッドをより扱いやすくするための装備だったんっすけど
the ‘Crossroad’ はいわゆるスウィッチ・ロッドで リアグリップを脱着できるように作ったんっすけど
このプロトタイプでもリアグリップを脱着できるようにするんっすね♪
釣り辛くなるけど リアグリップを紛失しても釣りは出来るし 少々重たいシステムで作ってもバランスは崩れにくい
オマケに 偶然にもティップ/ミドルセクションと長さがそんな変わんないっつー。。。
ルアーロッドではバランスにさほど影響が出にくいリールシート直後にリアグリップ脱着の装備を装着すると 3ピースのセクション毎の
長さが大体揃うっつー… 偶然なんっすけど コレで仕舞寸法50cmの縛りを クリアできるんっすね
っつー事で 相当紆余曲折を重ねてますが 今の俺の灰色の脳細胞はどうやら絶好調らしく
世にもキテレツな 3ピース+α の構想が整いそうですよ?
なんか。。。脱着式のリアグリップで 遊んじゃいそうな気配もあるんっすけど。。。
でもね こういうのを3ピースと呼んでいいのだろうか。。。
間違いなく FFロッドでは作っても売れない奴 ではあるんですけどね?