2016年06月07日

A043:POLANO のロッド設計思想 UK(British) Action



どうも、モッズおじさんです。


これは飽くまでもロッドビルダーがブランクを作ろうって時にイメージする青写真で 使い倒される方は知らなくても
何の問題も起こんない けどPOLANO のロッドを買う際非常に参考になります


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先日US Action とUK(British) Action それに French Action っつーヨーロッパ文化圏での

ブランク作製での基本的な考え方を紹介しましたけど

British Action ってのが残ってましたね。

とにかくこのベントカーブのシルエットは違和感以外の何物もない奴でして。。。



ウチにあるHARDY the ‘WYE’ は典型的なBritish Action なんっすけど 意外とその特性までは知られていないんっすよ
下手すりゃ「評判がイイから」だけでコピーするビルダーさんも多数いまして…


A043:POLANO のロッド設計思想 UK(British) Action



キャスト時にブランクが真ん中でカックンってなるのって、どうなのよ?

とキャスティング回数がハンパないルアーやフライの方々は不安になる奴っすね。

使い続けてたら確実に!真ん中でカックンってなった所が折れますね、なんの予告もなく。

ところが…ひとくちにBritish Action っつっても色々ございまして。。。



FARIO CLUB(ピンクのカーブ)とFEATHERWEIGHT PALAKONA(青のカーブ)で比較 F.PALAKONA は12inch 地点から
曲がり始める グリップを11inch に設定してるから ホントに手元で曲がり始めてるんっすよ


044-a.jpg




っつー事でまずはウィークポイントを置かない、加重に応じてブランク全体が加重を受け止める

典型的French ActionのPEZON RITZ FARIO CLUB…サワダ派の皆さんが持ってる竿ですね?

コイツと比べるとBritish Action(青のカーブ) は手元からカックンと来てるのが分かりますね?

コレは適正ラインを乗せたキャスト時のベントカーブでして



反面FARIO CLUB はサカナが乗っても手元の反発力を貯め続けてるんっすよ 一見すると誰もが欲しがるロッド なんっすけど
トップでもトラウトルアーでもパラボリックは「投げ辛い」ってのが証明されてるほど 宿命でして…


044-b.jpg




French Action(ピンクのカーブ) よりカーブが直線的…コレはカックンと来た所からティップまで

あまりしなってない=パワーを貯めてラインを受け止めてる状態なんっすね って事は…

ラインコントロールが取りやすくてFrench Action よりラインを飛ばしやすい環境なんっすね。

でもカックンと来るバットよりティップが細いのがブランクというモノなんで



Perfection(緑のカーブ)とPope(青のカーブ)と比べるとさらに手元のカックンが顕著に現れますね
コレがBritish Action の中の HARDY Action っつー奴 ブランクのミドルセクションまでのどこにカックンを置くか なんっすよ


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10oz. の負荷が掛かると穂先からカックンの所まで負荷が受け止めるんっすね。

つまり2段のショックアブソーバーを装備している状態なんっすね。

コレがBritish Actionなんっすね。

キャスト時は穂先ではなく手元でトルクを発生させて take時(アタリ)をブランク全体で受け止める余地を残す



そもそもテンカラ的な英国式FFでアトランティック・サーモン釣ろうって環境から発展したUK Actionだから独特なんっすね
ウェットで磨かれた2段ショックアブソーバーは 渓流でも使えそう…


036-b.JPG




…っつーのが、HARDY を語る上でチョイチョイ話されるコアな話なんっすけど

手元のカックンの、カックンの入り具合を調整すれば

ウェットだけじゃなくて渓流や湖沼のロッドも作れるんじゃないの?

っつーのがPOLANO の発想なんっすわ。



っつー事でPOLANO ではBritish Action を採用してみようかと思うんっすよ。


 



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Posted by モッズおじさん  at 11:04 │Comments(0)POLANO ロッドの特性と設計のあれこれ

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