2015年10月12日

468:ダイレクトリールの魅力 の一部



どうも、モッズおじさんです。


ウチでは『すぐ使える用』のダイレクトリールと『いじくる用』のがあるんっすよ どちらも名門 Pflueger 製品だけど
向かって右は1万円・左は5千円


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さて以前からダイレクトリールは面白いよ、分解メンテが簡単だよっつって来たけど

どうしても昨今ルアーを始めた人はリールをブラックボックス的に見てて

なかなか信用してくれない。

実際今のDAIWAやSHIMANOのリールを分解したら地獄しか待ってないからね。



付属品無し・状態は結構使った痕跡あり だけど機関はバッチリさ っつー5千円の TRUSY に今回は犠牲になってもらいます


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これ直せたら時計職人、的な。。。

っつー事でウチではライン巻いたらすぐ釣りに使える奴を10.000円で

分解して直すのを楽しむ用を5.000円で売ってるんっすけど

今日はどんだけ簡単か、5.000円の奴を分解して紹介しますわ。



解体ショーのはじまり始まりぃ~…タイヤ交換のスキルがあれば誰でも出来るんだけどね?


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今回犠牲になるのは Pflueger TRUSTY 1923 で、その気になれば10.000円で取引されてる奴っすね。

コアな読者の皆さんはおいらが自分のクルマをシコシコ整備してるのを御存じでしょうから

足回り交換に比べたらABUのリール位、と思ってるでしょ?

ハッキリ言って、プラグ交換程度のスキルで出来ちゃいます。



分解していくと分かるけどアメリカの合理主義が詰まってるんっすよ そういう息吹を分解しながら感じるようになったら
完全にビョーキです 取り憑かれましたね


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もちろんメーカーモデルによって若干違いがありますが、大体このTRUSTY と構造はほぼ一緒。

ハンドル付いてないほうのサイドウォールを外すとこんな感じっすけど

普段のチューンではこっちは開ける必要はありません。

メタルを鏡面磨きするとか色付けるっつーなら必要な作業っすね。



コレは lovely なコンディションだけど、状態によってはギアがズル剥けになってるリールもたまにあるんっすよ
原因はグリス不足による摩擦劣化 それは現行リールでもおんなじ


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スプールを外すとこんな感じ…既に黒いメインギアが見えますね?

俺らが取り寄せる時一番見るのは実はココで、劣化でギヤが欠けるとチョイ面倒で

ラジコンショップなんかからギヤを探して交換するんっすよ。

で、ウチで売ってる奴はどれもこれも lovely なコンディションで



とにかく合理主義の大量生産品 作業効率追求で究極までシンプルな組み上げには感心させられますわ


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特にこの TRUSTY はアメリカ南部のパートのおばちゃんでも組み立てられるようにと考え抜かれてる奴で

ハンドル側サイドカップにはネジが2ヶ所しか留まってねえっつー。

ハンドルも外すのが容易で6角ソケットかコインで出来ちゃう

けど今回は外さないで続けます。



ね?lovely でしょ? 機関はたったこれだけ 欠けも摩耗も見当たらない良いコンディションっすわ
チューンのベースに理想的なコンディションっすね


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サイドカップをひっくり返すとこんな感じで、ハンドル直結のメインギヤがスプールとレベルワインダーを動かすんっすよ。

ね?呆れるほど簡単な構造でしょ?

通常のメンテナンスはギヤにグリースを差して手前の穴にリールオイルを差すんっすわ。

たったこれだけでおバカだったリールも天才に生まれ変わるんっすよ。



レベルワインダーは時を経て現代でもあんまり構造は変わってないんっすよ
分解の時は芋ネジに仕込まれてるちいちゃいバネの紛失に注意してね 殊の外豪快に飛び出すから


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レベルワインダーも裏のマイナスネジを外せばスプリングと芋ネジが飛び出してスッ…と外れちゃう。

今回はスプリングと芋ネジ飛ぶとメンドクセエから分解しないけどね?

このレベルワインダーのシャフト(軸)にもオイルを差すと天才に磨きが掛かるんっすわ。

ココまで使った工具は、マイナスドライバー1本のみ♪



9割分解してこの程度 自動車整備用工具屋さんで売ってるマグネットトレーは非常に便利なんで持ってるとイイっすよ


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で、おいらは自動車整備用のマグネット・トレイの上で作業し倒すんっすよ…パーツが磁石で固定されるからね?

ダイソーでもちいちゃいのが売ってるんで買っとくと便利です。

で、ハードなチューンはメインギアとレベルワインダーのギアをラジコンなんかで使うような

軽量メタルのモノに替えたりして強度を確保したりするんっすけど






俺はむしろオイル&グリースチューンから入るべきだと思うよ?

実は取り寄せて中を開いて気持ちワリイ!ってなっちゃうほど

大昔のグリースやオイルがこびりついてどエラい事になってる個体があったりするんっすよ。

そういう時にはワコーケミカルのBC9かBC ジャンボ で強烈洗浄入れるんっすね。






なにせ自動車整備用の信頼度No.1 の奴だからね?

で、当然のようにウチではグリースに自動車整備用のモノを使うんっすよ。

俺のクルマの足回りトップマウントの摩擦軽減の裏技として採用してる

ワコーケミカルのシリコングリースを惜しげもなく使っちゃうんっすね。






それに一部釣具店でもリールオイルとして販売してる ナスカルブ は俺の自動車整備では不可欠なんっすけど

豪快にもリールオイルで使っちゃうんっすね。

コレがダイレクトリールだけじゃなくてアンタレスのメンテでも使ってるオイルで

おそらく最強ではないか、と。。。やるな東上野の町工場。



コレが当時のドラグ フライフィッシング同様デカいのが来たらスプールの縁を押さえるのがやり取りの基本
そんだけデカいのが掛かると嬉しいんだけどね


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ザックリ言ってギヤみたいにずっと油が乗ってて欲しい所にはネッバネバのグリース・ベアリングや回転が命の所はサラッサラなオイル

って使い分けるのが基本っすね。

で、最初に外して蔑ろにしてたハンドル側じゃないサイドウォールの裏側には

唯一の古典的なドラグ機能・ラチェットが付いてるんっすよ。



おいらからのアドバイス ネジ山舐めるリスクを避けるためにネジは緩んだら指で、閉めるのもギリまで指で締める
最初と最後に本締めでドライバーを使う事をお勧めしますわ


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コレ、フライリールのラチェットと全く同じ作りでギヤ比も1:1で構造はほぼフライリールなんっすよ。

こんな単純な作りなのに国産のリバイバル物は5万円とか言ってるけど…

で、一応記しとくけどネジはプラスでもマイナスでも緩める時でも締める時でも

ギリギリまで指で緩めて指で締めるのが基本っすよ。



メーカーによってはレベルワインダーを摺り合せないといけない機種もあるんで仮組が必要なんっすよ
レベルワインダーのシャフト締め込みは最後に行うのがお勧め


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ドライバーで終始やってるとネジ山潰す恐れがあるからね?

。。。っつー事で計6つのネジ緩めて締めただけでチューンが出来るっつー

最新リールでは考えられない・あり得ない超シンプル構造が最大の魅力だってのが

ご納得頂けました?



今のところ初心者でもチューンが楽しめる3機種を1台5.000円で頒布してます おバカが天才に生まれ変わる快感をお楽しみください
オークションには出さないのであしからず


468:ダイレクトリールの魅力 の一部



1:1のギヤ比でサカナとのやり取りがダイレクトで、おまけにチューンがオイル次第っつー

超シンプルなだけに奥が深いのがダイレクトリールなんっすよ。

で、Polano では現状3台の『いじくり用』ダイレクトリールを5.000円で出してるんっすわ。

今回分解した TRUSTY はバラしたのに、なんにもしないで組み直したっつー。。。



バラしといてなんにもしない無茶。


 



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Posted by モッズおじさん  at 19:45 │Comments(0)竿と釣りと渓流の話

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