2014年12月18日
103:結局俺は、頑固者
どうも、モッズおじさんです。
ココまで作って、まさかの展開
さて。。。漆グリップ、出来る限りの軌道修正・製作手順の修正を入れつつ今ほぼ出来上がってる奴を
ブランクに取り付けようとアイデアを。。。リールパイプ部分を精密旋盤に乗る一杯の長さに切って再度接着
と考えていたんっすけど、ココに来て思わぬ現象を、俺、見つけちったんっすよ。
パッと見ると誰も分かんないと思うんっすけど
分かり辛いんで、軍手の繊維を引っ掻けておきました テンション掛けるとミシミシって言うっつー。。。
5本+1本作製した中にひとつだけ、2本のクラックつまりひび割れが。。。長さは1cm程度で
漆を埋めれば修正は充分可能、なんっすけど完全にボツです、100、NG・お蔵入り決定です。
この5本+1本は世に出る事はありません。
何故ならこのクラック、見た目以上に深刻な事態なんっすよ。
言ってみれば氷河のクレバス じきに芯まで到達します
そもそも漆グリップの芯に使った麻紐は間に漆を染み込ませて接着してるんっすよ。
麻繊維自体がサスペンションの役目も果たすんっすけど、縦の力には弱い、っつーのを証明したようなモノ。
通常釣竿では縦の力は考えずにブランクから来る横の力だけを考えてりゃイイんっすけど
気温変化や湿度変化で麻繊維自体に伸縮が生じる、っつー事を証明するクラックなんっすよ。
蟻の開けた穴がやがて堰を崩す、の喩えの通りPOLANO ではこういうのを製品化するワケにはいかないんっすよ
実釣で考えるとクルマから外に出す、とか竿を置いて水に付けたグリップを再び持つ、で環境変化に晒されるから
最悪グリップの中から漆が砕け始めるっつーリスクも十分考えられるんっすわ。
そんなの使えねえ。
で縦の力もある程度抑え込むショックアブソーバー的な細工も必要なんっすよ。
以前常連さんに見せてたらうっかり落としちゃってこう割れた で縦の力にも対応した仕掛けを考慮したんっすよ
ね?ワケ分かんない話でしょ?
そもそも理想的な素材は絹の布を巻いて漆で固める、なんっすけど値段が見合わねえよ。
でも、実はこの現象は以前にも1回だけ発生していて、その時に対策を考えていたんっすよ。
それが、漆芸の『布着せ』で使用するメッシュの麻布(あざぶ、じゃなくて あさぬの)なんっすわ。
より複雑になる漆グリップ 糊に使う漆パテは中国製にコストダウンしないと追いつかねえよ
おそらく漆芸同様最後に被せれば十分な強度は得られるんだろうけど、ひと巻き毎に麻布を被せていくつもりっす。
そのほうが確実に強度を得られるからね。
っつー事で1からやり直しです。
そんな、トーシロに伝わんない事をイイ事に問題を放置しっ放しのグリップ付けて金取るワケにゃ行かねえだろ。
っつー事で、仕上がりは来年になります。
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