2022年12月07日
A1327:ネックの反り矯正… ダイジェストでお送りします
どうも、モッズおじさんです。
今シーズンは12/1に初雪&初冠雪でした. 昼のうちは例年通り アスファルト以外の所だけ冠雪でしたが 夕方には歩道も
積もり始めて 初雪かきも済ませました.
2022年9/1より ショールームは終了させて頂きました。
御用の方はこのブログのコメント欄で結構ですので
あらかじめご連絡いただけると幸いです
お越しの際はマスク着用と手消毒のご協力お願いいたします。
例年初雪は重たいモノですが 今年の初雪は意外と軽かった… もうチョイ軽くなると風で吹き飛んじゃうんだけど
風で吹き飛ぶ雪は地表が寒くないと成立しない. 寒いのはちょっと…
12月になって急に雪降って 積もっちった。。。 っつっても結構前から雪が降るよって
天気予報で言ってたから冬タイヤから融雪ホースから除雪グッズまで準備万端だった上に
初期の雪にしては軽くて余裕の除雪 だったんですが皆様いかがお過ごしですか?
Raffaele Calace 鈴木バイオリン製 の順反り矯正ですが チョイとダイジェスト的に。。。
パッと見ただけで「仕事してます」「頑張ってます」が強烈にアピールできる とってもプロっぽい見た目で 直る気しかない.
2日経って いよいよクランプを取り外しますが…
【Session 1】
2日置いて完全に温みが取れたんで確認しますと。。。6弦12Fで弦高4mm
変わってないね
ええなにせ60年代製 俺と同い年かチョイ年上の いわゆるジャパンビンテージ物
木材ってのは20年経過して最初の安定期に入るから
やってみたけど… 直ってねえ. まさかの 直ってねえ… コレは50年超の木材を舐めてたかな? 材質不明のネックだけど
変な癖をつけ続けながら安定期に入った結果だな? と判断しまして
引っ張られて変な癖付け続けながら安定期に入ればその癖も案的に入っちゃう
。。。だからビンテージMartin やGibson Fender… をメンテに入れると
なかなか帰ってこないんですね?
コレは根気よく回数を重ねて矯正していくしかなさそうですね。
バンブーロッドの曲がり矯正も曲がり角度の付くポイントが矯正ごとに微妙にズレる事は多々ある そういう時は根気よく
曲がった個所を丁寧に潰していくしかない… っつ-事で2度目のアイロンは9F上で.
【Session 2】
今回は9Fを起点に順反りが入ってる。。。 ネックヒールが外れてた履歴から
テンション掛かるポイントがズレて複数個所の順反りポイントが発生しちゃう事もままある
っつー事で今回は9Fにクランプを噛ませまして
ARIA が公開しているネックアイロンの取り扱い方法… 反りの頂点にスペーサーを噛ましてねえ. なんだったら状況によっては
クランプの数も少なかったりする… なるほど木材の復元しようとする力を阻害してはいけないんっすね?
ネックヒールの始点がすぐ近くなんで アイロンは1F側だけに置いて 2時間熱します。
その間復習でネックアイロンの施工手順を確認していたら。。。
反ってる箇所にスペーサー 要らねえの?????
とにかく 熱加えちゃったから冷めるのを待つしかない。
案の定直ってない って当たり前か使い方間違えてんだから. いや厳密にいうと少しは効果が現れてて 9Fの所は効果あるけど
ネックが伸びた分6Fに頂点が移動して… 麺棒で伸ばしてるような状態なんっすね.
【Session 3】
で ネックの熱が冷めたので 今度は6Fに移動した反りの起点
… 反りの箇所にスペーサー噛ませるとこういうことが起こるっぽいっすね
って事で 6Fにスペーサーを噛まさず 逆反り状態にします 割と豪快に。
伝わるかなぁ… 6Fの所で思い切り逆反りが入るまでクランプで締めてるんだけど… スペーサーの厚さの半分まで締めて
2時間のアイロンを掛けてるんです. コレが正しいアイロンの掛け方だそうで…
そして2時間のアイロン からの2昼夜冷却して。。。
到着当初は最大で1mmの隙間があった Calace のネックですが 0.25mmの順反りまで矯正出来て
試しに6弦だけ張って弦高を確認したら 12Fで3.5mm とおよそ0.5~1.0mmの弦高ダウンです。
理想の弦高は アコギの場合6弦12Fで2.5~3.0mm だから あとひと息だなぁ。。。
5fの辺りで軽い順反りが残ってますが ほぼストレートになりました. もうチョイ追い込んでもいいんですが間違えて2回も
アイロン掛けて 指板とネックの接着剤に悪影響が出てたら怖いのでココで辞めといた ってのも理由のひとつです.
いや待てよ? コレはスティール弦のアコギの場合で ナイロン弦のクラシックギターは
3.5mmだとかなり攻めまくった低い弦高で 爪弾いた時の振り幅が大きいナイロン弦では
これ以上低くすると指板のどこかに干渉して ビビり音が発生する。。。
0.25mmならわずかな順反り と言えるでしょう
完全にストレートにするのは事実上不可能 なのでプレイアビリティに優れたセッティングに寄せていくのが正解.
わずかな順反りで合わせればビビり音は発生しないから ってセッティングっすね.
7F~8Fの中間位が反りの頂点で7Fと8Fの計測値が0.25mm っつわれても。。。
正直 弾き辛さやビビり音などの音出しの不具合とか 演奏性にどう影響が出るのかよぉ分らん。
っつー事で ネックアイロンの作業は ココで終了とします。
実際 弾いてみないと何とも言えないからね?
あとは楽器と会話しながら 作業箇所が見つかったら暫時対応 って事で。