2022年05月24日
A1304:こちらの予想を超えても まだ天才9割…
どうも、モッズおじさんです。
木材って最後の形に仕上がるまで木目や杢は分からない… 日本製のCharvel は精度の高さとその木目の美しさに定評があった
だけに 仕上がったボディやネックはちょっとでも柄が甘いと… 捨てるよりお下がりで廉価版に仕上げたんじゃあないか と.
11/1から コロナ再拡大予防対策 でショールームは
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事前予約のお客様は10:00~19:00の間で受け付けて
月曜日と火曜日は引き続き 休日
とさせて頂きます。
もちろんマスクと手消毒も 相変わらず継続してお願いいたします。
尚 マスクと手消毒を拒否される方は入店を拒否させて頂きます。
おそらくCharvel のお下がりボディとネックに安パーツが組まれただろうJUNO は良材が使われてて こういう修正加工も楽
なだけに うっかりしてると削り過ぎちゃう… 少しずつ削って 仮組を繰り返して様子を見ながら削るのが基本です.
さて俺の安ギター JUNO にめでたくFender USA 純正パーツが入っていよいよ
『JUNO 天才化計画』が進んでおりますが。。。
今回は枕無しでいきなり本題に入りますが 皆様いかがお過ごしですか?
前回はポットを取り付けてキャビティのクリアランスを確保した所まで進みましたが
新潟のストラト専門ブランド aT_Tuning さんのピックアップ GTっつーモデルをローズウッド指板に取り付けます.
注文の際間違えてピックアップカバーを同時購入のSTと逆にカラー注文しちゃった…
今回はいよいよギター改造の華 メインディッシュのピックアップの取り付けです。
定番はSaymore Duncan や DiMarzio 高級ブランドだと Van Zandt とか VooDoo とか色々あるけど
ローズウッド指板用に俺が選んだのは aT_Tuning っつー日本のハンドメイドピックアップの
GT っつー Neck & Middle: 6.5kΩ で Bridge; 12kΩ っつー Alnico V グレーファイバーボビン っつー
っつー事で届いてから自分でカバーを差し替えまして… スタガード・ポールピースにグレイ・ボビンってのが65年頃の
Stratocaster のピックアップなだけに コレだけでテンション上がりっぱなしなんです.
かなり飛ばしてるピックアップなんです ネズミ捕りにだけは注意してね… と。
ラクマやメルカリ それにヤフオクで展開してる新潟のブランドですね?
実際ピックアップを交換すると音質は変わるけど それだけじゃ足りない
実はピックアップを変えただけでは7割か8割位の変化しか期待できないんです。
キャパシターを替えると鼻詰まりが通った 的な抜けの良いトーンが得られる って事は… 良いピックアップの特性を
最大限に引き出して そうでないピックアップでも しっかりと抜けが良くなる でオレンジドロップが定番品.
で ピックアップの配線の引き方を粗方決めて いよいよ配線を半田付け ですが
最初に半田付けするのはキャパシター(コンデンサー:蓄電器)で
実はキャパシターを交換すると3割4割は音質向上が実感できるんです。
ビタQとか オレンジドロップとか 定番品はあるんだけど俺が選んだのは
復刻版とかレプリカとか散々あるけど コレは正真正銘 60年代当時のFender に装着されていたキャパシターのデッドストック
メーカーから数値まで全く同一品 ってのは使い古しでもなかなか手に入らない… 奮発しました.
セラミックキャパシターの1960年代当時物のデッドストックで 0.1mF/50Vっつー
1960~65年Fender が正式採用していたズバリ そのもののキャパシターなんっすね。
0.1mFってのは意外と売ってるんだけど 50Vってのは絶望的に 無いんです。。。
このセラコンには思い切って大枚叩いて 6.000円で購入… と
JUNO に付いてた『カスコン』と比べると一目瞭然 キャパシターは絞りを全開放しても音質に影響を与えるパーツで
緑の安キャパシターはただ籠るだけ だけどセラミック・キャパシターはストラトの音に重要な影響を与えるんです.
同じメーカーのセラコンでも60年代後半からの0.05μF/ 100V だと1.500円前後が相場で
JUNO に元々付いていたキャパシターは通称『カスコン』っつって 1個大体13円見当っつー。。。
要するに 価格差460倍の代物をぶっ込んだ っつー大盤振舞 まさに清水の舞台から飛び降りる覚悟の奴
ついでに言えばセラコンを取り付けるポットも音質に影響を与えるそうで
まずはキャパシターを半田付け からのキャビティ体積の関係でコンパクトに纏める目的で ポットのホット(+)回線を
半田付けしていきます. ついでだから でブリッジのアース線とジャックの配線も張り替えて…
お金がない けどイイ音出したい っつー若手のギタリスト志望の皆さんは特に
ピックアップを替える前にキャパシターとポットを交換する事をお勧めします。
っつー事で ホットの配線を粛々と結線して半田付け… を行いまして
からの アース配線を半田付け でピックアップの配線を半田付け で
っつっても Fenderパテント書類は字体が薄く ネット上の配線図も併せて参考にしてたんですが 時々独自の解釈入れてるのに
ヒョイと当たってしまったりする… コレは正しいFender Stratocaster 配線図.
今回参照したのが GuitarMagazineが昔発刊した『STRATOCASTER』内に紹介されてた
Fender が米国で提出したパテント書類の配線図でして。
もっともストラトの配線図は 前にも書いた通り 世界中に溢れているんで苦労はありません。
で ついでにブリッジアース線とジャック配線も取り替えまして
組上がりまぁしたぁ… あとはピックガードを取り付けてネックを戻して弦を張って ですがココで大問題… アンプに通すと
ノイズしか出ない 金属に触るとノイズが酷くなる… どこかでホット電流が流れ込んでるので 配線を徹底的にチェック…
あとは配線をキャビティ内に入るように注意しながらピックガードを戻して ネジ止めして
ネックを戻して 弦を張り直せば完了です。
コレで65年Fender Stratocaster の音が。。。 出ないね。
いや ノイズしか出ねえ。。。触るとノイズが酷くなる。。。。。。
俺ね モノラルジャックの端子を逆に覚えてた ここ50年ばかり. 逆に付けたせいで電流が逆流してたんっすね.
っつー事で ココの配線を正しく半田付けしましたら…
こうなると 半田付けした箇所を徹底的に見直して どこかで間違いないかを確認していく
で。。。 見つけました ジャックのホットとアースの配線を逆に付けちゃってた。
ギター内にホット電流が流れ込みまくり だったんっすね。。。 初歩的なミス。
っつー事で ジャック配線を直して再度組み立てて アンプに通すと
いや アンプから出てるノイズはアンプノイズで ギターからの『ジー…』っつーノイズは確認できませんでした.
ピックアップのミドル逆極の威力は ハンパないねぇ… 純粋な驚き.
ノイズが… ほぼしない。。。 純粋な驚き。
レスポール??? コレ ハムバッキング繋いだ時の奴だよね?
で まずはクリーン優先のクランチで鳴らしてみると。。。
クラプトン? Fender Customo Shop Eric Clapton Model みたいな音なんっすけど。
なにせBridge は強化されてて12kΩ… ってこの数値 Gibson P.A.F やP-90 と同じ数値で しかもヴィンテージと同じ配線で
Bridge は直結 なので強烈です. クリーントーンで充分ロックなトーンで LITTLE BIG MUFF フルテンに掛けると… 恍惚.
俺の場合 Middle がストラトのメインポジションなんですが Bridge に切り替えると
。。。P-90??? 音はストラトなんだけど P-90 みたいなトルクフルな音圧でして
コレは。。。 とLITTLE BIG MUFF のSUSTAIN をフルテンでONにすると
相変わらずノイズ低めで 全っっっ然 負けてねえ。
ピックアップは純正品(写真下)でもそれなりに良い音を出してくれてましたが 丁寧に面取りされたスタガード・ポールピースの
aT_Tuning(写真上) は 純正品でクランチに設定した位のトーンをクリーン設定で叩き出す. 音の太さが 段違いなんですね.
コード弾きでも輪郭が潰れないので むしろ歪みが足りないような錯覚すら覚えるけど
1曲終始 FUZZ フルテン って無茶もこなせそうだなぁ。。。バンドメンバーから総顰蹙買う奴。
で 65年 Fender Stratocaster で最も好きな音域のストラト特有の『唸り』も
しっかりと出ていまして。。。 65年とは言い切れないけど 確実に肉薄してて
で 天才化で見た目は… 全然変わってないね. よぉく見ると aT_Tuning のポリシーでポールピース間隔がFender 規格で
天才化前よりチョイ広がってる けど 言われても分かんない. こういうシレッと天才化 ってのが好きなんです俺.
何よりパワフル。。。 少なくとも Fender Cstom Shop Stevie Ray Vaughan と比べても
勝ちは無いけど負けないトーンになりましたとさ。。。65年にしては ちょっと筋力付いてる音色 かな?
っつー事で JUNO ローズウッド指板ストラトモデル の天才化計画 大成功で
作業は9割 完了しました♡
黒ボディの貼りメイプル指板のJUNO は 俺が以前持ってた Fender Japan 72 Telecaster Custom の音質に似てたって事で
こちらは抜けの良いメイプル指板を活かすセッティングに仕上げようかと.
あとの1割はクリアトーンでの音伸び サスティーンを確保する件ですが コレはコレで
後日改めて って事にしときます。。。 お金の件もあるんですが なにせもう1台
JUNO メイプル指板ストラトモデル の天才化計画が残ってますから。
こちらはストラトではあるんだけど Telecaster の性格を引き出してみようかと。
US製品 って事で個体差は多々あるんですが 概ね50年代から82年までFender のピックアップは6.1kΩ なのでこの辺を
基準にピックアップを選べば トーンのキャラはキャパシター次第… って事で 50年代のキャパシターを用意してまして.
バカな事を考えてる?いえいえ… それはディスった人の無知が露見する揚げ足取りって奴で
元々 クラレンス・レオ・フェンダーがTelecaster(当初はBroadcaster)を完成させた瞬間から
Telecaster の問題点を改善して Telecaster に反映させずに新しいモデルとして登場させた
ってのが Stratocaster だから 元々はTelecaster とほぼ同じ音質のギターだったワケで
既にパーツは揃ってて ピックアップは aT_Tuning のST仕様 銅箔巻き&アンダープレート を取り付けます.
Bridgeのブーストは最小限で クリーントーンを研ぎ澄ましてみます. とにかくここのピックアップ クリーンが別次元…
って事は Stratocaster 登場時の1954年からの音質を目指すって事だけど ボディがアルダー
ってのは1957年 クラプトンの初代BLACKIE の頃から。。。なので 結果的にあの辺りの音になっちゃう
とにかく 歪ませるのはそこそこに クリーンからクランチを重視した Telecaster 的な奴を着地点に
で。。。 もうパーツは揃ってるんっすよね。
なかなか大穴的な『化けるギター』 楽しませてくれます。