2016年12月01日

A217:今の所 POLANO で一番高い竿



どうも、モッズおじさんです。


こちらは手渡し希望 ダブルハンドの名竿 the ‘WYE’ を出品です なにせ北海道レインボー用の竿を飾る場所が無いモンだから
泣く泣く手放す っつー体で出品です データは取ったからね?


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っつー事で とうとう出しました… ラクマに Hardy the ‘WYE’ 13ft06in を

そうです ¥120.000- の奴です。

毛馬内界隈じゃ そんな12万円の竿なんて ボッタクリだよ と言うかもしれませんが

実は… 相場ではコレでも安いほうなんっすよ。



付属品は純正ロッドソックス(竿袋)のみ 欠品は本文に記した通り 全部揃ってたら12万円じゃとてもじゃないけど
売りません


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何故安いか… まずこの当時付属していたと思われるスペアティップを入れるバンブーケースがない

それにフェルールキャップがない。

フェルールキャップは海外で単体で売ってるし 栃木のSurface Outfittersさんでも売ってます。

コレが全部揃ってりゃ20万を超える奴なんっすね。



実際接着剤の接着力が飛躍的に向上したのは第2次大戦後から 推定昭和2年モノのこのロッドも バンブーの接着面が
剥離して補修した痕跡が


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それに推定1927年 正真正銘ビンテージのロッドなだけに補修箇所があるんっすよ。

当時使用されていた接着剤は剥離が起こりやすかったっつー背景から

セカンドセクションの剥離を補修した痕跡と段巻きの巻き直し痕がありまして

段巻きの巻き太さが違う箇所が あるんっすね。



セカンドセクションにも補修の痕跡が それでも古い時代に丁寧に修復されているんで 額に入れて飾るワケでもなければ
風合いを損ねる事はなさそうですわ


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同様の補修が2本のティップのうち1本にありまして 並べるとその補修箇所が分かりやすい

けど 補修そのものが古い時期に おそらくHardy 本社が施したと思われる処置で

全体のバランスを崩すような安い補修ではないようです。

あとはバットセクションに補修箇所がありまして



バット側フェルール周りに修復痕 フェルール抜けちゃったのかな… いずれにせよ 丁寧に修復されています
コレクターアイテムとしての価値は コレで随分下がるけどね?


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フェルールが抜けたのか 単にほつれただけなのか いずれにせよフェルールのスレッド巻きと

フェルールすぐそばのガイドのスレッドが巻き直されて 色味が若干違います。

おそらくここの補修は先の段巻きとは時期が違うために

塗料の経年劣化の時間差ではないかと思われます。



ガイドは戦前Hardy の特徴 プレス型抜きの独特な形状のガイドが欠品なく入ってます 実用度の程は不明ですが
後に交換されている物も多いので 嬉しい保存状態っすね


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それにセカンドセクションのニスの色味が 他のセクションより濃く見えるのも

レストアを施した時期との時間差で生まれた褪色の差ではないかと思われます。

それに部分的に見られる米粒大程の塗装剥げが10カ所以上

。。。推定1927年モノと考えると当然だし むしろ状態はイイほうとは言えるんっすけどね?



トップのメノウガイドは 1本ヘアクラックが入っています ラインを傷つけるほどではありませんが減点の対象
もうひとつのは傷かな と思ったら… メノウの模様でした


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この当時の最高級ガイドのルビーガイドがトップとストリッピングに入ってますが

ティップ2本中1本のトップガイドのメノウにはヘアラインクラックが入っています。

キャスティングに深刻な影響は及ぼさないでしょうが

明らかに 割れてます。



ストリッピングガイドもメノウ 割れも欠けもなく しっかりとブランクに装着されています 全体を見ていくと
どうやらひとりの釣り人が死ぬまで使っていたか 釣り人の間を渡り歩いた個体のようですね


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で ココまで見て明らかに このロッドは観賞用にコレクターが買ったものではなく

実際にサーモンを釣るためにガンガン使われてきた竿だと分かりますね。

それだけに釣りが不可能になりかねないストリッピングガイドが心配ですが

以外にも 釣りをするのに不都合となるダメージは見受けられません。



ラバーエンドはカッチカチ 交換しようにも固着しています フェルールは全てHardy 純正で ファーストロックと言う
ロッドを固定する鈎付きフェルールは欠損ナシです 実釣ロッドでは欠損が多い箇所なんっすよ


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そしてバットエンドのラバークッションは 経年ですごく硬い。

オマケに固着して外せません。

もっともココは元々外せない箇所なのか 固着して外せなくなったのかは不明です。

と。。。目につくダメージはこんな所ですが



部分的にこういう米粒大前後の剥がれが発生してます コレも戦前Hardyあるあるのひとつなんっすけど塗装そのものにも
価値がある っつー事でオーバーコートを依頼するとよろしいかと


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釣りをする上で肝心なロックファースト金具は全て揃っています。

ココはビンテージ物では掛けている場合も多いのですが 大丈夫です。

ただし 確実に古いロッドなので使用する前には

それなりの腕のあるお店にレストアを頼む事をお勧めします。



the ‘WYE’ と PALAKONA つまりパラコナケーンというバンブー使用のサイン それにロッドのシリアルナンバー
このシリアルナンバーで大体の生産年が判明するんっすね


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埼玉県のササノ釣具さんとか 愛知県のINAGAKI さんとかだと対応できるみたいっすよ。

ついでに このロッドに合ったロッドソックスを購入して下さい。

付属の純正ロッドソックスは 折れ目の所が擦れて切れて 辛うじて繋がってる状態ですから

。。。ロッドが推定1927年製なら ロッドソックスも推定1927年製ですから。



飾る竿としてはふさわしくないけど 適正のオーバーホールを掛けてもらえばまだまだ現役で使えるロッドですわ
計測値から割り出した適正ラインはDT10~12 スペイラインでも充分楽しめるパワーレシオですね


A217:今の所 POLANO で一番高い竿



っつー事で普通に見たら Hardy の名竿・the ‘WYE’ と言ってもこの状態だと。。。

せいぜい3万円 って所でしょうが それは1970年代以降のロッドでの話。

パーツは全て純正品 飾るにはボロボロだけど釣るには使える 推定昭和2年製。。。

ナチスのロンドン空爆も掻い潜った ある意味奇跡の竿です。



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っつー事で普通なら15~20万円付けてもイイんでしょうが

レストアベースの実釣ロッドとして 12万円 としてるんっすね。

それでも高い?いやぁ。。。

現行ロッドでも うっかりするとコレ位の値段 取られますわ。



もっとも 高いと思うから 手渡し希望 なんっすけどね?






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Posted by モッズおじさん  at 23:12 │Comments(0)楽天フリマ 出品の話

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