2021年11月26日

A1277:何気にSDG ぶっ込んでます



どうも、モッズおじさんです。


バンブーロッドの作製は0.00何mmの精密な世界 とはいえギターの世界のほうが楽器なだけに非常に精密 ってのが
両方やっちゃう俺の体感ですが 私感で楽なほうのロッド製作ばかりやってると腕が鈍る… でギターを整備してまして.






3/24から コロナ対策 でショールームは

フリーのお客様は13:00~18:00 で入店を受付けて
事前予約のお客様は随時対応
月曜日と火曜日は引き続き 休日


とさせて頂きます。

もちろんマスクと手消毒も 相変わらず継続してお願いいたします。
尚 マスクと手消毒 並びに初回入場時の記帳を拒否される方は入店を拒否させて頂きます。



我が家の玄関に置いてるストーブ とうとう火が入りました. この季節が 来たんだねぇ 来ちゃったんだねぇ… まだ積雪は
たいした事ないし 昼からは雨なんで雪かきの心配はないんだけど 今のところは…






鹿角でも とうとう雪が降って参りまして。。。 冬が来る前に屋根の洗浄を終わらせといてよかった

っつーのも この家 築140年以上の古民家で この辺の連中の言葉使えば『立派な家』

なのに屋根はトタン っつー。。。

しょうがないんです 瓦屋根だと寒さと雪の圧で割れちゃうし 雪と一緒に瓦も落ちてきちゃうから。



それでもアスファルトじゃない箇所は白くなってまして… この季節が 来ちゃったんだねぇ… これからは雪かきと
ギターに明け暮れる季節になりそうですが 冬は手がかじかんじゃって プレイが鈍るのがお約束.






にしても周囲は田んぼで 大型トラックが頻繁に行き交う主要幹線道路沿いってのは伊達じゃなく

土埃が舞い上がってトタンに強烈に吸いついて 見事にコケが生えてましたが

オキシクリーンで綺麗になりました。。。パイプのステム洗浄で使ってる アレね?

お陰様で雪が積もっても素直に落ちてくるようになりましたが 皆様いかがお過ごしですか?



何事も 目標を高い所に掲げるのは大事な事 だけどあんまり盛りすぎると喰い切れなくて途中で辞ぁぁめた ってなりかねない
成功させないといけない案件ばっかりなんで 敢えて釘を刺しときます.






さて巷ではSDG っつって 若いのを中心に頑張ってるようですが 結構結構。。。

俺らも一貫して言い続けてきたことがようやく動きになってくれましたか と

喜びつつも「こんなおじさんに出来る事 ない?」と 若ゾーの動きを妨げなくて遠慮してるんっすけど

この辺の俺と同年代は「それ 毎年言ってる事ですから」とワケ分かんねえ気持ちワリイ事言うからなぁ。。。



MORRIS W-20 に装着されていたペグ・ナット・サドル・エンドピン それに腐った弦3本は ネジ1本まですぐ捨てずに
取っておく… SDG的観念 って言うよりもったいない いや整備中に使用するモノも多いので.






っつー事で SDG’s の一環で こないだ手に入った MORRIS W-20 の取り外した弦やパーツは

すぐに捨てずに取っといてまして。。。 ペグなんかは同年代純正部品でリペアしたい

って人向けにラクマとかで売れる ってのもあるんだけど 腐った弦なんか捨てちゃえよ

って声も聞こえて来るんですが コレはコレで作業中に使い道があるモンでして。。。



昔は象牙や牛骨 水牛の角がスタンダードなお約束 で攻めてる音が好きな人はブラスやカーボンが主流でしたが
最近では楽器屋さんや音楽専門サイトでこのカナダ生まれの TUSQ(タスク) をガンガン推してまして.






で 火曜日にようやく届きました 昨今話題の象牙『風』合成樹脂のナットとサドルが。

TUSQっつーカナダの技術で作られた奴で 今時は完全に主流 だそうで

サドルは MORRIS 純正を ナットは Epiphon 適合品 を揃えたんだよね。

実はナットも MORRIS 純正で売ってるんだけど まさかの適合しない っつー。。。



TUSQ は高分子テフロンっつー樹脂を使ってて 特質は象牙によく似てる『人口象牙』だそうですが 象牙と違って安価で
加工が楽… 厚さの調整を牛骨でやるとなったら 泣きたくなるほど削れないからね?






時代の流れで MORRIS 内でも規格が徐々に変わってるんだよね。

っつー事で まずはサドルから取付を。。。って。。。。。。厚すぎて溝に入らない!!!

って。。。 もちろんコレも予定の範疇 厚さにして1.1mm って事で

#250 のサンドペーパーで10往復しごいて削ったらノギスを充てて… を繰り返す。



サドルは1mmほど厚い奴を買っちゃったけど 国産オールドギターは往々にしてジャストサイズが純正品でも無かったりする
って事で 最も数値が近いモノをこちらで調整する必要があるんです… コレが牛骨だったら 硬くて泣いてたね.






この番手にこのストロークでこの力加減で10回研ぐと何mm削れる を把握しておけば

最終調整で追い込む時に失敗しないんですね って。。。 コレって釣り竿のフェルール摺合せで

技術をフィードバックしてる奴ですわ。

この辺 箪笥職人が引き出しを作る時の工程にも似てるんですが 溝とピタッと合わせるのがキモで



こういう作業のキモは10回と決めたら10回サンドペーパー充てたらいちいち計測する で自分の平均的な削り数値を確認すると
追い込みの時に大きな失敗をしなくなるんです. こういう手間を惜しまない作業が ロッド作成でも活きてるんです.






すんなり入るけど抜く時はプライアー使わないと抜けない ってのが理想形です。

なにせ密着度が高くなければ弦の音響をボディに伝える事出来ないからね?

っつー事で 散々削りまくって ようやくスッ… と入ってプライアーで抜く 理想の厚さに整いました。

噂通り TUSQって加工が楽だね 加工で欲しい丁度良い硬さがあるし。



スッ… と 入りまぁしたぁ… とシレっと言ってますがココまで1時間近く掛けてサンドペーパー#240で削って
仕上げに#400で磨いて と慣れないうちは気が遠くなる作業の結果 なんです.






で 続いて高さを整える… 弦高調整は このタイミングで行います。

ホラ ギターかじった事ある人で挫ける人って Fコード押さえられない って壁に挫けたからでしょ?

アレは70年代ギターのフォーマットで弦高がやたら高かったのが原因だけど

弦高を下げるとフレットに弦が近くなるのと同時に弦そのもののテンションも緩くなって



ココで元々装着されていたサドルを取り出して ギター購入時に計測した弦高の位置をまず探り出します. そこからさらに1mm
削るようにケガキを入れるんですが… ココで初めて 異変に気付く.






挫ける奴の気が知れない って位に劇的に弾きやすくなるんです。。。ジャカジャカ弾きの

ストローク中心だと弦高高いほうが良く鳴るからね。

って事で 入手時に計測したら6弦側12Fで3.5mm だったのを2.5mmMINIMUM で設定するんで

元々付いてたサドルを計測しようと。。。 ムムム!



コレはオリジナルのほう… 明らかにカッターで調整を入れた完全なる素人工事. 斜めになってるから意味ねえよ.
オマケに1弦のほうが6弦より低くなるようになってる素人工事. 斜めだし.






サドルが斜めに削られてる それも直線に削って溝底面のボディトップと接触させる箇所の

削りが雑 否 カッターで雑に切り取られてる… コレじゃリセールも出来ねえよ。

って事で 一旦6弦側とサドル高を合わせて 水平に削っていきます。。。

で 削れたら古いナットを仮で乗せて 腐った弦を1弦と6弦に張って 音を合わせたら



で TUSQを削ったらギターに付いてきた腐った6弦(0.48)を張ってギターを抱えて計測… 3mm と出まぁしたぁ~…
想定より0.5mm弦高が高いので 再度削り込みます.






弦高チェック… 弦高チェックはギターを抱えた時の状態で測るのが正解だそうで

1弦は入手時に切れちゃったんで未計測 ですが6弦は… 0.48ゲージで3mm。。。ムムム!

想定より0.5mm弦高が高い

って事でやる事は… 当然ながらさらに 0.5mm 削る っつー。。。



用意するのは万力 それにヤスリに小刀… 噛み口の縁とけがいた線を合わせたらバンブーロッドのプレーンと同様削りカスが
出なくなるまで削る. バンブーロッド作った事ある人なら誰でも出来ますね?






で 削り方ですが… 万力に削りたい目方分だけ顔を出すように固定して あとは万力に当たるまで

ゾーリゾーリ削っていきます。。。 コレもバンブーロッドで散々やってる。

で 欲しい弦高が出るまで何度でもやる コレが肝心

って事で再度装着して1弦と6弦を貼り直して弦高を測りますと。。。



2.5mmを最低地上高に設定して 6弦0.48mm 12F で2.6mm! 今のところ最も理想とされる弦高が出せまぁしたぁ…
1弦側は3mm と コレまた理想で 70年代国産ギターが一気に今時のギターに生まれ変わったんだよね.






およそ2.6mm! ギターソロでもストロークでも使い勝手の良いギリギリの弦高 来ました。

っつー事で サラッと書きましたが 2時間掛けてサドル装着は完了しました。

この時点で購入時より音質の輪郭が立ってギターらしい音になってるんですが

気持ちが乗ってるうちにナットも装着します。



こちらはEpiphone用となってるTUSQ ですが W-20にジャストフィット. 溝が既に切ってあるけど 場合によっては微調整が
必要な事もあるんですが 結構いい感じだったんで溝の微調整は省略です.






コレは規格がW-20と全く一緒 って事でEpiphone のモノを購入したんですが

製造上の個体差 0.何mm のすり合わせだけ… なにせ弦の溝は既に切ってある奴だからね?

もちろんEtoE(1弦から6弦迄の間隔)も一緒で楽勝ムード ですが

ここも隙間なくピッタリ納まるよう 摺合せを行いまして



30年近く前に『新発売』と有隣堂の店員さんに勧められて以来愛用しているオレンジオイルで仕上げ磨きを… 作業で手垢で
汚れたからね? っつー事で ギターにとっての最重要パーツのアップデート 完了です.






いやマジで 入荷時とはまるで別物の艶やかで伸びのある音に替わりまして。

あとは弦を張り替えるだけ なにせ弦は一番最初に届いてるから

なんだけど。。。 弦を固定するエンドピン待ち っつー。。。。。。

実はエンドピンもガバガバで どうせ替えるなら でコレもバージョンアップするんです。



ご覧下さい あのボロッボロな『思い出の成れの果て』が『天才ギター』に変貌しました. 弦高見るんで弦にテンション張った
時点で天才化した片鱗が垣間見えましたが そろそろエンドピンが届くんで それまで我慢 です.


A1277:何気にSDG ぶっ込んでます



っつー事で俺の定番 オレンジオイルでギターを磨きまして 今日の作業はこれにて終了。

あとはエンドピンが届いて 弦を張り替えたら天才ギター誕生 確定です

弦は何を使うかっつったら EARNY BALL? いやいや… D’ADALLIO? いやいや… MARTIN?いやいや…

まだまだマイナーな 俺も使った事がない弦を張ってみます。



ブランクがある分 ギター演奏は下手くそに成り下がってるけどね?


 



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Posted by モッズおじさん  at 23:34 │Comments(0)おじさんのひとりごと

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